ルネスタ錠
Q |
何のお薬?処方目的は? |
A |
本剤は、ラセミ体であるゾピクロン(アモバン他)を光学分割して得られたS体で、ゾピクロンの薬理活性の大部分を有する製剤です。適応は「不眠症」です。 用法用量は成人には1回2mg、高齢者では1mgを就寝前に投与します。症状により適宜増減しますが、成人では1回3mg、高齢者では1回2mgを超えないこととします。ゾピクロンと異なり「麻酔前投与」の適応はなく、使用上の注意には以下の記載があります(一部抜粋)。 3. 高度の肝・腎機能障害のある患者さまでは1回1mg、増量する場合には1回2mgを超えないこと。 4. 食事と同時又は食直後の服用は避けること。 食後投与では、空腹時投与に比べCmaxは30%低下し、Tmax の中央値は2.5 時間遅延したという報告があるため(AUC0‐24 は変化なし)、服用の2時間前に食事を済ませておくとよいとされています。 |
Q |
不眠症の定義とは? |
A |
睡眠障害国際分類第2版(ICSD-Ⅱ)において、『睡眠の開始と持続、一定した睡眠時間帯、あるいは眠りの質に繰り返し障害が認められ、眠る時間や機会が適当であるにもかかわらずこうした障害が繰り返し発生して、その結果何らかの昼間の弊害がもたらされる状態』と定義されています。 本剤は超短時間作用型の睡眠薬に分類されており、海外臨床試験において、原発性と併発性のいずれの不眠症に対しても、主症状である入眠障害及び中途覚醒に有効であり、依存症や持ち越し効果等、問題となる副作用が認められなかったことから副作用リスクが少ない睡眠薬と考えられています。 |
Q |
作用機序について |
A |
中枢神経系のGABAA受容体複合体のベンゾジアゼピン結合部位に結合し、GABAによる塩化物イオンの神経細胞内への流入を促進することにより、GABAの作用を増強し、睡眠をもたらします。 |
Q |
投与禁忌は? |
A |
重症筋無力症、急性急性狭隅角緑内障の患者さまに禁忌です。ゾピクロンに対し過敏症の既往歴のある患者さまも禁忌です。 |
Q |
副作用は? |
A |
主なものに傾眠、味覚異常、頭痛、浮動性めまいがあります。 警告には、「服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがある。また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること」との記載があります。 |
掲載日: 2018/11/07
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります
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