職務経歴書の編
書き方国家資格を持つ薬剤師であっても、履歴書・職務経歴書を選考で求められるのは一般的なこと。履歴書・職務経歴書は、採用担当に自身を売り込む大切な要素となります。その内容や書き方で、あなたの人物像をイメージする採用担当者も多いため、真剣さや誠実さが伝わるように細部にまで気を配りましょう。
ここでは、基本的な職務経歴書の記入方法を、「○×」で比較しながらポイントを解説いたします。解説を担当するのは、たくさんの薬剤師転職を支援してきた転職コンサルタント!さらに、数々の応募書類を添削してきたからこそ考える、「採用担当者の好印象に繋がる書き方」もご紹介いたします。
職務経歴書の見本
項目別に職務経歴書をチェック!
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基本情報
日付に注意
郵送の場合はポストに投函する日付、持参する場合は当日の日付を記入しましょう。
古い日付の職務経歴書はNG。「今回応募するために書いた」と伝えることが大切です。 -
職務要約
職務要約
実績や成果が伝わりづらい内容はNG。実績や成果は数字などを使って具体的に書くことをおすすめします。「常勤薬剤師2人の店舗で1日●枚の処方箋に対応していた」「個人居宅を回る在宅業務に従事し、常時●人を担当していた」など。
このとき、応募するポストに活かせる内容かどうかも確認しましょう。求められている経験やスキルにマッチすること、または活躍の見込みがあることを、短い文章でもしっかりとアピールすることが大切です。要チェック!採用担当者の好印象に繋がる書き方
あくまでも、ここは導入部分。多忙な採用担当者が簡潔に理解できるように、3~4行程度でシンプルにまとめることをおすすめします。その中で、どれだけ自身をPRできるかが大切です。
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職務経歴
見え方を意識する
表などを適切に使い、視覚的に分かりやすくなるように心がけましょう。
また、2社以上の経験がある場合は、視覚的な分かりやすさに加えて、「何を一番に伝えたいか」を意識した構成にしてみてください。時系列に沿って所属企業や業務内容を示すことでキャリアを積んできた過程が伝わりやすい『編年体式』、直近の経歴から書くことで最近の実績をアピールできる『逆編年体式』、または職務内容別にまとめて経験やスキルを明示しやすい『キャリア式』があります。自身の強みは何か、応募先に何をアピールしたいかを考えて、あなたに合った方法で書き進めていきましょう。
具体性を持たせる
実績を伝える際は、具体性を持たせるために数値を用いて書きましょう。「●か月間ミスなく業務にあたった」「全国●位のOTC販売実績を立てた」など、努力を"見える化"することが大切です。表彰歴、マネジメント歴、教育歴などについても忘れずに記載してください。
また、成果に繋がるためのプロセスも忘れてはいけません。どんな意図をもって、どんな方法を用いて、どんな成果を生み出したのか、メリハリをつけてアピールする ことで高評価に繋がります。
要チェック!採用担当者の好印象に繋がる書き方
採用担当者がイメージしやすいように書くことを意識してみましょう。たとえば、前職が薬局であれば、科目数や店舗数、常駐のスタッフ数を記載したり、病院であれば、診療科数・病床数・職員数などで病院の規模を示したりしてください。この時、「社内用語」は使わず、一般的な言葉に変換しましょう。誰にでも正しく伝わるように配慮することも大切です。
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資格取得
資格・免許
資格・免許欄を記入する際は、取得した年月日を時系列に書きましょう。和暦・西暦の記入は他の記入欄と統一します。また、「普通免許」「英検」「宅建」「FP」など、普段省略して使われている資格・免許の名称は「普通自動車第一種運転免許」「実用英語技能検定」のように、すべて正式名称で記載しましょう。
薬学生の場合は、薬剤師免許の取得予定年を記入します。認定薬剤師やケアマネージャ―など、薬剤師業務に関わる資格保持は大きなアピールポイント。製薬会社や一般企業ではTOEICや英検などの語学スキルも優遇されやすいので必ず記載するようにしましょう。
要チェック!採用担当者の好印象に繋がる書き方
採用担当者がどのような視点で資格・免許欄を確認しているかを押さえるのがポイント。業務に必要なスキルを身につけているか、一定レベル以上のスキルと実務経験があるかが大切になってきます。それを踏まえて必要とされる資格や経験、スキルなどを優先的に記載しましょう。
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得意とする分野
得意とする分野・経験・スキル
箇条書き+補足説明などでシンプルに書きましょう。回りくどく長く書くことよりも、得意分野がすぐに伝わるような見やすさが大切です。伝えたいことがあれば、面接で質問されたときなどに、口頭で補足するようにしましょう。
要チェック!採用担当者の好印象に繋がる書き方
箇条書き、と聞くと素っ気なさを感じ、これでいいものか不安に思うかもしれません。しかし、ここで大切なのは中身。まず重視されるのは、ヒアリング力やコミュニケーション力。その他、かかりつけ薬剤師の経験、在宅業務に携わった経験、オンライン服薬指導の実績やパソコンスキルなども重宝されます。心当たりがあれば、忘れずにしっかり書いておきましょう。
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自己PR
自己PR
自己PRの項目では、いままでの成果に加えて、あなたの人柄を伝えることも大切な役割です。そのため、あれもこれもとテーマを増やして抽象的な話で終わらせず、印象深いエピソードを1~2個だけ用いて書くのがポイント。とは言え、主観的になりすぎず、客観的かつ具体的にするために、他の項目と同様に数値を使って話をまとめましょう。
要チェック!採用担当者の好印象に繋がる書き方
「自分をアピールする」と考えると、『色々な経験をしました』『たくさんの在宅患者様とやり取りしました』といったような抽象的な言葉を使ってしまうもの。一見、凄いことのように感じても、実は中身のない内容であることが多いのです。常に、具体性を意識して、書き進めていくといいでしょう。
職務経歴書フォーマットのダウンロード
書き方のポイントを押さえたら、書類作成に進みましょう。ファルマスタッフでは、オリジナルの履歴書と職務経歴書のフォーマットをダウンロードいただけます。さらに、ポイント解説付きの入力サンプルもプレゼント!このページと合わせて、じっくり取り組むことをおすすめいたします。
また、履歴書や職務経歴書を通して取り組む、「保有スキルの整理」「キャリアの振り返り」は、自身の強みや興味分野の発見など自己分析に繋がります。今すぐ転職をお考えでなくても、書類を作成することによって、ご自身の薬剤師としての働き方を見つめ直してみましょう。
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