- 公開日：2018.10.18
理想の職場はどこ？薬剤師の転職で予め確認しておくチェックリスト
薬剤師の職場は、調剤薬局や病院など様々。何度か転職経験があれば、「転職先が自分と合うか合わないか」はある程度見極めることができますが、初めのうちはそうもいかないもの。
この記事では、転職したときに入社後のギャップをなくすためのポイントをご紹介します。理想の職場と出会うためにも、転職を考えている方はぜひ知っておきましょう。
職場を見極める6つのチェック項目
転職後のギャップをできるだけ少なくするために、転職を検討している薬局などがどういう状況か見極めることができるチェックリストをご用意しました。チェックすべき理由とあわせてご紹介していきます。
チェック1：薬剤師の人数は充足しているか
店舗で働くスタッフ数が不足していれば、多忙でワークライフバランスをうまく取れない可能性があります。目安として、薬剤師一人当たり1日40件以上の調剤している薬局は、要注意。眼科や整形外科などの軽い処方であればいいですが、内科の処方せんが多ければ負担につながります。ギリギリの人数で運営している薬局では、他の薬剤師の病気によるお休みや急な退職によって、労働環境ががらりと変わってしまうことも。
1人当たり40枚の体制にもう一人薬剤師がいると、仕事の負担は大きく軽減されます。こうした人数体制も職場状況をはかるヒント。転職する際にはしっかりとチェックしておきましょう。
チェック2：時短社員の割合はどうか
学生バイトやママ薬剤師など、それぞれのライフワークに合わせて互いに協力し合いながら働くのが、職場として健全な姿だといえるでしょう。
一方で、そうした時短社員が"多すぎる"のも問題です。時短社員の多くは夕方で帰宅してしまうため、フルタイムの薬剤師が少ないと最も人手が必要な午後の外来に穴が開いてしまいます。残された薬剤師に負担がかかり、長時間労働にもつながります。
もちろんシフトで労働時間を調節することもできますが、12時～21時などのいびつな勤務体系になることもあり、遅い時間からの勤務はワークライフバランスにも影響を及ぼします。転職先の薬剤師の何割が時短社員なのかに関しても、確認する必要がありそうです。
チェック3：薬局の営業時間はどうか
薬局の営業時間が長すぎることも、自分がその職場でライフワークバランスを保ちながら働けるのかを見極めるポイントの一つ。
たとえば、9時～21時まで営業している薬局では、シフトによって勤務時間が決まるため、働き方が不安定になりがちです。一日通しで出勤する日もあるので、体力面でもかなりの負担になります。休憩時間が長いために、拘束時間が長くなるというケースもあるでしょう。
また、日祝日に開局しているかどうか、お盆や年末の休暇があるかどうかということも、重要なチェックポイントです。開局日についてはインターネットで簡単に調べられるので、事前に確認しておきましょう。
チェック4：残業手当は支給されているか
毎日の業務が過酷でも、頑張ったら頑張った分だけお給料がもらえる職場であれば、「その分仕事がしたい！」と願う人もいるでしょう。
転職する際は、希望する職場が残業代をどのようにして計算しているかを確認しましょう。タイムカードで管理していない、みなし残業として定額支給、30分単位で切り捨てているといった場合は法律的に問題があります。直接聞くことが難しい場合には、転職コンサルタントを間に立てて確認してもらいましょう。
チェック5：職場の人間関係は良好か
薬剤師の転職理由に多いのが、「職場の人間関係」。薬局は狭い空間ですので、悪化した人間関係がストレスの原因になることも。
人間関係に悩まされる職場は、どんなにライフワークバランスが整っていようと、また給料が高くとも、できるだけ避けたいものですが、そうした内部の情報はインターネットや求人情報で調べても分からないもの。そのため、働く前には職場見学をさせてもらい、働くスタッフの様子や職場全体の雰囲気を直接確認しましょう。
チェック6：一人薬剤師の店舗かどうか
一人薬剤師の店舗では、調剤業務をすべて自分一人で行わなくてはなりません。ピッキングや監査、投薬、薬歴記載、発注、クレーム対応など......多くの業務がのしかかります。また、管理薬剤師も兼ねなくてはならないので、在庫管理や報告業務などの雑務も必須。患者さんの多い繁忙期には残業続きで、なかなか帰れないということもあります。一人薬剤師の薬局は年収が比較的高いので人気があるのも事実ですが、大変忙しい薬局でもあるのです。そうした点を踏まえた上で、自分に合った働き方なのか判断する必要があります。
転職前に済ませておきたい5つの準備
理想の職場を求めて転職したものの、現実の間に大きなギャップが生じてしまい、「こんなはずじゃなかった...」という状況に陥る人も多いようです。では、ギャップをなくすためには、どうすればいいのでしょうか。ここの章では、先ほどの「職場見極めチェックリスト」の内容をふまえて、転職前に済ませておくべきことを5つご紹介します。
準備1：自分の仕事に対する理想を明確にする
まずは、転職する前に"自分自身を見つめ直す"ことが大切。自分のやりたいことや希望する条件を明確にした上で、理想の職場を探しましょう。箇条書きでもいいので、具体的かつ、できるだけ多く書き出すことをおすすめします。転職コンサルタントを利用して職場を探す場合でも、自身の希望が明確になっていることでミスマッチを減らすことができます。
準備2：転職先候補は複数用意
転職先の候補を探すとき、一つの職場だけに絞ることは避けましょう。比較対象が無ければ、自分にあった職場かどうか見極めることが難しくなってしまいます。複数の候補を用意した上で、どの職場がいいのか比較検討をおこないましょう。
準備3：転職活動期間は長めに設定
転職活動にかける期間があまりに短すぎると、焦って自分に合わない薬局に入ってしまうおそれも。落ち着いて転職活動ができるように、最低でも2週間は転職活動に集中できる期間を確保しましょう。
準備4：転職先について"きちんと"下調べをおこなう
現在はインターネットを利用することで簡単に情報収集ができるので、希望する職場を必ず一度は調べるようにしましょう。口コミサイトで薬局の評判や内情を探ることもおすすめです。また、実際の店舗に足を運び、職場の雰囲気をつかむことも大切。インターネットと自分の眼、両方を使って可能な限りの情報を集めましょう。
準備5：転職コンサルタントの意見を聞く
自分の力で調べることも重要ですが、職場の薬剤師の状況や残業手当の体系などは、一般向けには公開されていません。調べた上で分からない部分は、転職コンサルタントの力を借りましょう。転職コンサルタントは日々薬局と情報交換をしているので、内情についてもさまざまな情報を持っています。自分のライフワークバランスや意思にあう薬局かどうか判断がつかない場合にも、経験豊富な転職コンサルタントの意見を聞くことがおすすめです。
ファルマスタッフでは、転職コンサルタントができる限り薬局の店舗を訪問しており、求人票では分からない職場状況を確認しています。職場の「人間関係」「忙しさ」などは事前確認は簡単ではありませんが、転職後の満足度には大きく関わってくる重要ポイント。さらに人それぞれ何にストレスを感じるかは違いますので、今までの職場についてのお悩みなど、お気軽にご相談ください。あなたにとってどういった雰囲気の職場や働き方がおすすめなのかを、アドバイスさせていただきます。
見極めポイントを知り、理想の職場を目指そう
一度自分には合わない薬局に入ってしまうと、早く抜け出そうとあわてて転職してしまい、また同じような薬局に入ってしまう恐れも。転職先が自分と合うかどうか見極める力を養って、事前にミスマッチを回避することが大切です。
自分の力だけで見極めることが難しい場合は、薬剤師の転職のプロであるコンサルタントの力を借りることをおすすめします。この記事でご紹介した内容を参考にして、理想の職場を見つけてください！
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