- 公開日:2024.05.24
新卒一年目の薬剤師です。もう転職したいのですができますか?【転職コンサルタントに聞いてみた!「本音のホンネ」シリーズ】vol.6
「会う」ことを大切にしているファルマスタッフ。転職を考えている皆さんに向けて、「本音で届ける」をテーマにした「本音のホンネ」シリーズ!vol.6となる今回は、転職のお悩み相談!「新卒一年目の薬剤師です。もう転職したいのですができますか?」
~前回の本音のホンネについてはこちらから~
今、若手薬剤師はどんな悩みや不満をかかえているのか?!【転職コンサルタントに聞いてみた!「本音のホンネ」シリーズ】vol.5
- インタビュアー
- メディカルリソースを代表する転職コンサルタントの皆様にインタビューしていきたいと思います。
- 東京エリア Mさん
皆さんこんにちは!東京をメインで担当しております。Mと申します。
- 大阪エリア Mさん
はじめまして。大阪エリアを担当しております。Mと申します。
- 九州エリア Mさん
九州エリアを担当しております。Mでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
- インタビュアー
- 今回は新卒一年目の薬剤師は、転職可能なのかを、聞いていこうと思います。
Q:新卒一年目の薬剤師に提案可能な求人はありますか? ある場合、求人の傾向・特徴があれば教えてください
- インタビュアー
- 新卒一年目の場合、転職はできるのでしょうか。求人がなさそうなイメージです。
- 大阪エリア Mさん
新卒一年目の方にも紹介が可能な求人はありますので、ご安心ください。
求人の傾向としては、複数の店舗をチェーン展開している「調剤薬局」と「ドラッグストア」が多い印象です。
毎年新卒を採用している、教育体制が整っているといった特徴がある傾向です。
「病院」の求人もあり、教育体制が整っている・人員体制が整っている病院が多い印象です。
- 東京エリア Mさん
新卒一年目の場合、基本的には充足していたとしても、若さを活かした成長を期待されて選考に進むことが多い印象です。
- インタビュアー
- たしかに、人員体制が整っている環境の方が、しっかりと研修を受けられますし、サポートも手厚そうなので、安心ですよね
Q:新卒一年目の転職には、どのような大変さがありますか?
- インタビュアー
- 求人があるとはいえ、新卒一年目で転職する場合、厳しそうですよね。本当に転職は可能なのでしょうか。
- 大阪エリア Mさん
早期離職でも転職できる可能性は十分にあるかと思います。
早期離職のケースでは、採用担当者には「どのようなきっかけで退職を決意したのだろう」と思われることもありますが、退職理由や目指したい薬剤師像が一貫していて、しっかりと伝えることができれば不安はありません。
- インタビュアー
- 新卒一年目でも転職が可能と分かり、安心できます。
- 東京エリア Mさん
私が担当した薬剤師の方も、新卒入社から一年以内に転職を決意され、今では新しい環境で勤務されている方が多くいらっしゃいます。
- 九州エリア Mさん
経験が浅い若手薬剤師の方でも、企業側は積極的に採用を検討しています。経験年数だけでなく、一人ひとりの意欲が重視されることがあります。
- インタビュアー
- 経験が一年以内であることが「強みになる」ということですね。
- 東京エリア Mさん
はい。とはいえ、新卒一年目での転職となると「また早く辞めてしまうのではないか」と懸念する採用担当者も一定数います。
- インタビュアー
- 新卒一年目での退職は、採用担当者にネガティブな印象を与えてしまいかねないですよね
- 九州エリア Mさん
「なぜ今回転職を決意したのか」「転職先で何を叶えたいのか」など、転職を決意した理由やきっかけに一貫性を持ち、面接官にしっかり伝えることが大切です。
Q:新卒一年目の薬剤師が転職するメリットを教えてください。
- インタビュアー
- 新卒一年目の薬剤師の転職には、どのようなメリットがあるのでしょうか
- 東京エリア Mさん
-
ずっと悩み続けることなく、早い段階で新しい環境に移れることがメリットではないかと思います。
不安や悩みを抱えたまま働き続けて、心身の調子を崩されてしまった方を何人も見てきました。
一度体調を崩してしまうと、普段の自分を取り戻すのに時間がかかるかと思います。
体調を崩してしまう前に転職の判断ができることは、とても重要です。
- 九州エリア Mさん
他にも一から新しいスキルや、教育研修を受けられるというのもメリットではないでしょうか。
ある程度キャリアを積んだ方の場合、即戦力を期待されることがありますが、新卒一年目の方の場合は、教育研修などを通して、改めて学べるという点もメリットと言えます。
- インタビュアー
- また一から教育や研修を受ける事ができるのは魅力的ですよね
- 九州エリア Mさん
また、新卒時の就職活動とは異なり、当時気付けなかった視点で新しい職場を探すことができるのもメリットだと思います。
新卒時の就職活動では、経験も知識も限られており、自分に合った職場を見つけることが難しい場合もありますが、一度入社した経験から今度は異なる視点で新しい職場を選ぶことができます。
- 東京エリア Mさん
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転職をすることは現職への悩みや不満、今後のキャリアを考え「現状をよりよくしたい」「改善したい」という思いがあっての行動だと思います。
「自分自身が納得のできる環境で勤務することができる」という点や「自分の選択に自信をもってキャリアを築いていける」という点は、転職の魅力ですよね。
Q:新卒一年目の薬剤師が転職するデメリットを教えてください。
- インタビュアー
- 新卒一年目の転職にメリットがある一方で、デメリットはあるのでしょうか。
- 大阪エリア Mさん
やはり職歴に「早期離職」の事実ができてしまうことではないでしょうか。
とはいえ、積極的に採用を検討している企業は多い印象ですので、心配しすぎることはありません。
- 東京エリア Mさん
早期離職の場合、採用担当者が「当社に入社した場合も、またすぐに辞めてしまうのでは」と懸念するケースはあり、選考に影響が出る場合は少なからずある印象です。
- 九州エリア Mさん
早期離職であっても、採用担当者が納得できる転職理由をしっかりお伝えすることと、自身のキャリアを明確化することが、転職するうえで大切な要素になってきます。
- 九州エリア Mさん
退職理由が「人間関係」や「就業環境」の場合には、転職をすぐに決断せずに、慎重に考えましょう。
- 大阪エリア Mさん
-
人間関係などにより、衝動的に転職をしても「自分の想像と違った」となってしまえば、また転職を繰り返すことになりかねません。
- インタビュアー
- 早期離職だからこそ、しっかり転職について考えなければいけませんね。
Q:新卒一年目の薬剤師が転職する際「転職先の見つけ方」のポイントを教えてください。
- インタビュアー
- 新卒一年目の場合、どのように求人を見つければよいでしょうか。
- 東京エリア Mさん
-
働く上で給与や福利厚生の条件も大切ですが、将来のビジョンやモチベーション、「気持ち」の部分も転職先を決めるうえで大切です。
「自分はどのような薬剤師になりたいのか」を、考えられていることが大切ですね。
- 九州エリア Mさん
また、求人を探すうえで「転職先に求めるもの=転職するうえで一番ゆずれないもの」を決めることも大切です。
- インタビュアー
- なるほど。まずは、将来のビジョンや、一番ゆずれないものなどを自分で考えて決めることが大切なんですね。
- 大阪エリア Mさん
ひとりで転職活動されていると、条件面だけで選んでしまう方が多い印象があります。
- 大阪エリア Mさん
よくあるケースとしては、転職活動を進めていくなかで、あれこれと希望条件が増えてしまい、本来の転職理由がぶれてしまうという方も中にはいらっしゃいます。
転職でゆずれないポイントを決めて頂き、転職活動を進めていくことが、より良い職場を見つけるポイントになるかと思います。
- 東京エリア Mさん
全てにおいて好条件の求人を見つけることは難しいので、まずは優先順位を明確にできると良いですね。
ゆずれない条件・ゆずれる条件を整理することも、大切です。
- 九州エリア Mさん
入社から「5年後、10年後とその会社で長く勤めるビジョンを思い描けるかどうか」や、ご自身が「転職したい」と感じたきっかけや思いをクリアにできる先かどうかを言語化したりイメージできると良いですね。
- 東京エリア Mさん
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新卒一年目は、はじめての転職ということもあり、一人で転職活動を進めることで若手薬剤師ならではの強みを活かしきれないことはもったいないと感じます。
なので、まずは転職エージェントに登録をすることをオススメいたします。
希望の働き方、キャリアなどを、転職コンサタントに相談することから始めましょう。
Q:新卒一年目の薬剤師が転職する際「志望動機の書き方」「面接対策」のポイントを教えてください。
- インタビュアー
- 新卒一年目の薬剤師が転職する際の「志望動機の書き方」「面接対策」のポイントを教えてください。
- 大阪エリア Mさん
志望動機に関しては、「なぜ薬剤師になろうと思ったのか」から記載していただくことがポイントです。
「将来身につけたいスキルや専門資格」「地域の方の健康を支えたい」など、様々かと思います。
- インタビュアー
- 「面接対策」はどのようにすれば良いでしょうか。
- 九州エリア Mさん
ほぼ新卒の就職活動の時と同じような内容を問われることが多いので、学生の時に力を入れたことなども答えられるように準備しておく必要があります。
- 大阪エリア Mさん
転職理由が不満だけにならないようにしましょう。
転職した先でどうなりたいか前向きな内容をお話するよう心掛けてください。
- 東京エリア Mさん
どうしても新卒一年目となると、経験やスキルが浅く、これまでの経験に紐づけた志望動機を書く難しさを感じるかもしれません。
この場合には、「在宅業務を積極的に行っていきたい」「かかりつけの患者様を増やして会社に貢献したい」など、仕事に対する意欲をアピールすることで、採用担当者の印象もよくなります。
- 九州エリア Mさん
若手ならではの伸びしろに期待されているので、「良く見せよう」と変に意識しない方が良いかもしれませんね。
わからないときは、黙り込むよりも、「わかりません」と素直に答える方が好印象です。
- 大阪エリア Mさん
経験やスキルをお話することも大切ですが、元気よくハキハキとお話することが意識できるとよいでしょう。
また敬語の使い方や、立ち居振る舞いなど、社会人としての基本マナーも心掛けることも大切です。
- 九州エリア Mさん
最後に、「どのような軸で転職をしているか」今後のキャリアプランに紐づけてポジティブに伝えるのもポイントです。
面接官へ「当社で前向きに勤務してくれそうだな」「他の従業員とも上手く連携が取れそうだな」と感じてもらえるような話し方や姿勢を心掛けていただくと、面接での印象が良くなると思います。
- インタビュアー
- なるほど!変にアピールしたりするのではなく、前向きに気持ちを伝えていくことがポイントですね!
Q:新卒一年目で転職する際の注意点があれば教えてください。
- インタビュアー
- 転職の際、気を付けることがあれば教えてください。
- 九州エリア Mさん
「条件だけで決めない」ことですね。これは本当に大切です。
ご自身が働きやすい環境・納得できる職場へ転職し、長期的なビジョンを持ちながら勤務した方がご自身のやりがいも生まれ、仕事もどんどん楽しくなっていくのではないかと思います。
- 大阪エリア Mさん
離職期間をなるべく短くできると、良いかと思います
離職期間が空きすぎてしまうと、採用担当者によっては、印象がマイナスとなってしまう恐れがあるので注意しましょう。
- インタビュアー
- 色んなことに気をつけながら転職活動をしないといけないので大変ですね。
- 大阪エリア Mさん
最後に会社の理念や、現場の雰囲気をしっかり踏まえたうえで、「この人たちとなら一緒にイキイキと働くことができる」と思った先に入社を決めていただけたら嬉しいなと思います。
内定が出ても焦って決めずに、本当にそこの職場で「自身の目標や、給与、待遇面などの希望に近づけるかどうか」をじっくりと見極めて下さい。
- インタビュアー
- とても参考になります。ありがとうございました。
【まとめ】新卒一年目の若手でも転職はできる。転職エージェントの利用も転職活動のポイント
本記事では、新卒一年目でも転職できる可能性は十分にあるということをお伝えさせていただきました。
下記は、本記事をまとめた内容になりますので、「転職したいけど、まだ新卒一年目で悩んでいる」という方は、是非参考にして今後のキャリアについて考えてみてください。
主に大手調剤チェーン店、大手ドラッグストアなどの求人が多い。人員体制の整っている環境なので、研修制度も充実している傾向があります。
経験が浅くても、若手薬剤師の方は、企業も前向きに採用を検討されています。「経験が浅い=伸びしろがある」印象をもたれ、採用に前向きな傾向があります。
早期離職をした場合、「なぜ今回、転職を決意したのか」「転職先で何を叶えたいのか」などの、転職を決意したきっかけ・志望動機に一貫性をもち、面接官へ納得のいくように伝える事ができれば問題ありません。
採用する側もあなたに長く働いてほしいと思っています。
給与や福利厚生だけで選択するのではなく、「なぜ転職しようと思ったのか」をしっかり考えてみましょう。 思い描くキャリアをイメージし、明確化することは、とても重要です。長期的なビジョンを持ちながら勤務することで、やりがいも生まれ仕事も楽しくなっていきます。
一人で悩み続けずに、転職エージェントに相談することもオススメです。
転職コンサルタントのアドバイスや意見を聞くことで視野が広がるかもしれません。
- インタビュアー
今回の「本音のホンネ」vol.6はいかがでしたか?
新卒一年目でも、不満や不安から転職を考えてしまうこともあるかと思います。そんな時は、是非こちらのコラムを参考にして、ご自身のキャリアを考えていただくきっかけとなれば幸いです。
監修者:町田 あやか
2012年よりメディカルリソースに勤務。
薬剤師や登録販売者の転職サポートに従事。現在は転職に限らず、ファルマラボ編集部にも所属し、学びという切り口で『薬剤師の方が前向きに働く』為の無料サービスの企画・運営を担当。
2016年にキャリアコンサルタント(国家資格)、2018年に登録販売者を取得。
薬剤師業界の発展と薬剤師の方一人ひとりのエンプロイアビリティの向上に役立つような情報発信を目指しています。