- 公開日:2021.10.27
- 更新日:2024-09-12
薬剤師の転職は繰り返すほど不利になる?理想の職場の見つけ方とは
理想の働き方を求め、転職を経験している薬剤師も少なくありません。それにより仕事や人間関係に関する悩みが解消される場合もありますし、新しい環境で専門的な知識を身につける方も多くいらっしゃいます。しかし、転職を何度も繰り返している場合は、一般的にネガティブなイメージを与えてしまうため、今後の転職活動で不利になるケースも。
この記事では、薬剤師が転職を繰り返すデメリットや転職活動でおさえておくべきポイントについて解説していきます。また、納得のいく職場のみつけ方についても、あわせてみていきましょう。
「転職を繰り返している」と思われるラインは?
職場やエリアによっても異なるため一概にはいえませんが、20代で3回以上、30代で4回以上、40代で5回以上の転職経験があると、転職を繰り返している印象をもたれやすくなります。さらに転職回数だけでなく、一つの職場への在籍期間が短い場合や離職期間が長い場合、転職理由がネガティブである場合なども、今後の転職に影響するため注意が必要です。
一方で、M&Aや薬局の閉局などの会社都合による退職、出産や育児などによるライフスタイルの変化、配偶者の転勤や両親の介護などの「やむを得ない理由」がある場合には、転職回数が多くても問題ないことがほとんど。ただし、転職が必要となった理由について採用担当者に説明が必要になるため、しっかりと事前準備を行ったうえで面接に臨みましょう。
転職を繰り返すデメリット
薬剤師に限らず、転職を繰り返すことは一般的にデメリットが大きいといわれています。ここでは、具体的なデメリットについて解説していきます。
採用担当者からの印象が悪くなる
採用には求人広告を出したり、面接時間を確保したり、様々なコストや手間がかかっています。 採用後も業務に慣れるまでフォローが必要ですし、職場によっては外部研修も用意するかもしれません。 企業側が採用・教育の繰り返しを避けたいと考えるのは自然で、継続年数は重要な評価項目になりやすいです。 そのため、転職を繰り返していると採用担当者から受ける印象はどうしても悪くなってしまいがち。 転職を繰り返していることを理由に採用を見送られるケースは少なくありません。
年収アップや昇進につながりにくい
年収アップや昇進を実現させるためには、同じ職場で一定の成果を出し続け、上司や周りの信頼を得る必要があります。また、企業側としても退職する心配の少ない人材に重要なポジションを任せたいと考えるものです。
転職を繰り返し、一つの職場での在籍期間が短いと、昇進の前に職場を離れることとなるため、結果的に年収アップにも結びつきにくくなります。
スキルアップが難しい
繰り返す転職は年収アップや昇進だけでなく、スキルを身につけるチャンスを逃すことにもつながります。引継ぎに時間がかかる業務や連携が求められる業務を入ってすぐに任せることは少なく、すぐに任せられる業務しか経験できないまま転職となると薬剤師としてのキャリアプランにも影響します。
また責任感や解決能力の醸成が難しく社会人としても成長しづらくなってしまうため、とくに若手のうちから転職を繰り返すのは避けたほうがよいでしょう。
転職回数の多い薬剤師がおさえておくべきポイント
転職回数が多い薬剤師であっても、おさえておくべきポイントに注意すれば、必ずしも不利になるわけではありません。ここでは、例をあげながら解説していきます。
転職理由をポジティブに伝える
転職を繰り返している薬剤師にとって、転職理由をポジティブに伝えることはとても重要なことです。人間関係や雇用条件の不満をそのまま伝えるのは避け、前向きな理由を説明するよう心がけましょう。一方で、会社都合による離職やライフスタイルの変化など「やむを得ない理由」がある場合は、そのまま伝えてもとくに問題はありません。
職歴と理想のキャリアプランに一貫性をもたせる
転職回数が多い場合には、これまでの職歴と自身が理想とするキャリアプランを紐づけて、思い描くキャリアプランの実現のために転職したと感じてもらえるような説明が重要です。また、次の職場で長く働く意思があることを伝えて、前向きな姿勢を見せるようにしましょう。
これまでの経験や取得したスキルをアピールする
転職を繰り返したことによって得られた多種多様な経験や身についたスキルをアピールできれば、ポジティブなイメージへの変換も可能です。「在宅薬剤師の経験があり即戦力になる」「過去に管理業務を経験し在庫管理やシフト作成が可能」など、多くの職場を経験したからこそのスキルや役職で差別化を図り、即戦力になることを伝えましょう。
転職失敗を防ぐ!理想の職場を見つけるコツ
転職の失敗を防ぐためには、自身が理想とする職場と実際の職場とのミスマッチ回避が重要です。ここでは、自分に合った職場を見つけるためのコツについて解説していきます。
自己分析を行う
理想とする職場へ転職するには、まず自分の強み・弱みを知ることが大切。それは面接という限られた時間のなかで自身のことをしっかり伝える必要があるからです。自己分析ができていないと企業の求める人材に自分を重ねることはできません。自分の適性を知り、就職活動の方針を決めていくことが成功につながるでしょう。
希望条件を書き出し、優先順位をつける
求人を探す前に自分がどんな働き方をしたいのか、どれくらいの年収を希望するのかなど、どうしても譲れない条件や重要視している条件を明確にすることがポイントです。
しかし、条件が多すぎるとかえって失敗の原因となるため、希望する条件を書き出して優先順位をつけるようにしましょう。
転職希望先の情報収集を行う
転職活動においては、事前の情報収集が重要です。インターネットを活用して、転職希望先やその門前医院のホームページをチェックしましょう。転職サイトや転職コンサルタントを活用した、地域の特性や転職市場の動向に関する情報収集も重要です。
可能であれば職場見学を行う
転職先の条件や働き方が希望に合っていたとしても、忙しすぎる職場や人間関係に問題がある職場など、長期的な就労が難しい場合もあります。とくに人間関係のトラブルは転職理由の上位となる場合が多いため注意が必要です。
事前に職場の雰囲気をつかむために、可能であれば職場見学を行うようにしましょう。
転職コンサルタントを活用する
転職の失敗を避けるためには、薬剤師の転職に特化した転職コンサルタントの活用がおすすめです。コンサルタントは無料で利用でき、おもに以下のようなサービスを受けられます。
薬剤師の転職において経験豊富なコンサルタントを活用することで、転職回数が多い方であっても効果的な転職活動を行えるでしょう。転職を検討している場合には、まずは相談してみてはいかがでしょうか。
ポイントをおさえて転職を成功させよう
この記事では、薬剤師が転職を繰り返すデメリットや転職活動でおさえておくべきポイント、納得のいく職場の見つけ方について解説いたしました。
売り手市場といわれきた薬剤師の業界も、近年では少しずつ状況が変化してきており、転職にはしっかりとした対策が必要となってきています。現在の職場に不満がある場合には、さらなる転職が必要とならないように、自分が長く勤められる職場をイメージした上で転職に挑みましょう。
転職を成功させるためには、豊富なノウハウをもつ転職コンサルタントの活用がおすすめです。求人情報の確認やキャリアプランの相談だけでも問題はないため、まずは相談してみてはいかがでしょうか。
ファルマラボ編集部
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