お役立ち情報
  • 公開日:2016.06.13

薬剤師の残業時間と残業代

転職理由のひとつとして、残業についての不満や改善希望があげられます。 労働時間が長くなる反面、年収をあげるチャンスと言うこともできますが・・・。 薬剤師の残業時間と残業代について見てみましょう。

調剤薬局・ドラッグストア・病院問わず残業はある

調剤薬局・ドラッグストア・病院勤務のどのケースも、一定の残業が発生することがあります。 必ずしも長時間残業を強いられるわけではなく、月13時間くらいが通常です。 全業種平均の月28.6時間より少ない数字で、薬剤師は比較的残業をしなくてすむ職種と言えます。

残業が多いかどうかの判断基準ですが、数日に1度1時間程度なら少ないと言えるでしょう。 毎日のように数時間の残業があるようなら、転職を考えてみるべきかもしれません。

みなし残業の規定時間を超えた部分に関しては、基本給の他に残業代が発生します。 たくさん働いてお給料をあげたいなら、残業時間が多い職場を選ぶのも一案です。 基本給プラスになって年収をあげるチャンスと、前向きに考えましょう。

勤務場所によって残業発生理由が違う

ところで、他の人はどんな理由で残業しているのか気になりませんか? 薬剤師の残業発生理由は、勤務場所によって変わってきます。

調剤薬局の場合、最寄りの病院の状況に左右されることも多いでしょう。 患者さまが立て込んで診察が長引いた場合、営業時間がずれこむこともあるためです。 個人宅・施設に薬を届ける薬局だと、訪問服薬指導の時間が入ります。 患者さまの都合によっては、時間外労働をしなくてはいけない場面もあるでしょう。

ドラッグストアは、そもそもの営業時間が長いという特徴があります。 シフト勤務で働いていても、他の人との兼ね合いで残業が発生します。

病院薬剤師の場合、急患・日当直による時間外勤務が考えられます。 勉強会・ミーティングが入り残業になることが多いのも、病院勤務の特徴です。

どの職場なら残業時間が少ないと、一概に言い切ることはできません。 年収・雇用条件を総合的に考えて、転職先を決めましょう。

無理な残業を防止・労働者を守るサブロク協定

あまりにも残業が多い場合は、労働基準監督署指導が入ります。 サブロク協定という言葉を、耳にしたことがある方もいるでしょう。

この名称は、労働基準法第36条の時間外労働・休日労働に関する規定をもとにしてつけられました。 1日8時間を超える労働を原則禁止するとともに、時間外労働に届け出義務を課す法律です。 届け出をすることで合法的に残業できるようにはなりますが、1ヶ月あたり45時間を超えることは許されません。 それ以上の残業をしているとしたら、残業が多い会社と判断できます。

届け出をしないで残業を課している場合、定期検査でチェックされます。 是正勧告が入ると、労働環境が良くなるはずです。 ほとんどの企業は基準を守って運営するため、過剰に働かされることはありません。 残業があるとは言っても、ある程度の上限目安があることを、頭に入れておくといいでしょう。

管理職になると残業代がつかなくなる

一定のキャリアを積んで役職につくと、手当が支給される分だけ、年収があがります。 ただ、残業代がつかなくなるのは気をつけたいところです。

極端に労働時間が長い場合、労力に見合っただけの対価が得られるかどうか分かりません。 薬剤師として長く働きたいと思うなら、自分に合った環境で安定して働くことをおすすめします。 特定技能を持った職業ゆえに、好待遇の求人は多々あります。

思い切って転職することで、ワークライフバランスがとれると、より楽しく働けます。 同じ年収だとしても労働時間が短くなれば幸せです。 自分のキャリアは、自分で切り開いていくものです。 より良い環境を求めて会社を変えるとしたら、行動は早いに越したことはありません。

転職しないにしても、上司にかけあってみるのもひとつの手です。 残業時間が多くてとても身体がもたないことを伝えると、改善してもらえることがあります。 健康的に長く働ける職場で、キャリアアップをねらいましょう。

まとめ〜薬剤師の残業時間と残業代

1. 調剤薬局・ドラッグストア・病院問わず残業はある
調剤薬局・ドラッグストア・病院など勤務場所を問わず、どこであれ一定の残業が発生することがあります。 見込み残業の規定時間を超えた部分に関しては、きちんと残業代が発生するので、年収をあげるチャンスと考えましょう。
2.勤務場所によって残業発生理由が違う
残業の理由は、調剤薬局・ドラッグストア・病院などの職場によって変わってきます。 ミーティング・急患・営業時間・他の薬剤師との兼ね合い等、いろいろな理由が考えられます。
3.無理な残業を防止・労働者を守るサブロク協定
残業があるとは言っても、無尽蔵に増えるわけではありません。 あまりにも残業が多い場合は、労働基準監督署指導が入ります。 1ヶ月45時間を超える残業が続く場合は、残業が多い会社と言えるでしょう。
4.管理職になると残業代がつかなくなる
管理職になると年収があがる反面で残業代がつかなくなります。 残業が多い会社で管理職になったとしても労力に見合った報酬が得られるか分かりません。 明らかに労働環境が優れないなら、早めのキャリアチェンジを検討しましょう。

ファルマラボ編集部

「業界ニュース」「薬剤師QUIZ」 「全国の薬局紹介」 「転職成功のノウハウ」「薬剤師あるあるマンガ」「管理栄養士監修レシピ」など多様な情報を発信することで、薬剤師・薬学生を応援しております。ぜひ、定期的にチェックして、情報収集にお役立てください。

記事掲載日: 2016/06/13

あわせて読まれている記事