ジャディアンス錠
Q |
何のお薬?処方目的は? |
A |
「2 型糖尿病」を適応症とします。 |
Q |
用法・用量は? |
A |
通常、10mg を1 日1 回朝食前又は朝食後に経口投与します。効果不十分な場合には25mg1 日1回に増量することが可能です。用法が朝限定なのは、国内臨床試験においては朝投与でのみ有効性及び安全性を評価しているためです。 |
Q |
作用機序は? |
A |
腎臓の近位尿細管に発現するSGLT2 を選択的に阻害し、グルコースの再吸収を抑えることで血中グルコース濃度を低下させます。また、エネルギー源のグルコース減少に伴い脂肪の燃焼が進み、体重が減少すると考えられています。腎機能障害時の中止規定はSGLT2阻害薬間で一定の基準が定められていませんが、eGFR30ml/分/1.73m2未満では効果が期待できません。 |
Q |
注意すべき副作用は? |
A |
グルコース排泄による浸透圧利尿作用によって頻尿、口渇が起こりうるので、高齢、腎機能障害、利尿薬併用などに該当する患者さまには注意が必要です。また尿糖による性器感染症、尿路感染症など、感染症リスクが上昇するため、免疫抑制剤による高血糖の治療には適さない薬剤といえます。 |
Q |
他のSGLT2阻害薬との違いは? |
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A |
各製剤間で構造式はほとんど同じで、第2世代抗ヒスタミン薬のような構造に基づく使い分けは困難ですが、下記のような特徴が挙げられます。
○トホグリフロジン(デベルザ):半減期が5.4hrと短く、夜間頻尿の軽減が期待できます。
○ダパグリフロジン(フォシーガ):朝と夕で有効性は同等とする試験結果から、1日1回どの時間でも服用可能です(他はすべて朝指定)。
○ カナグリフロジン(カナグル): 他と比べてSGLT2選択性が低く、小腸のSGLT1にも作用し、α-GIのようにグルコース吸収を減少させることが示されています。
●総評として、SGLT2阻害薬の中で最初に心血管イベント低下のエビデンスを示し、心・腎保護効果の適応追加に期待もできる薬剤ですが、脱水、感染症の副作用には注意が必要です。
表:SGLT2 阻害薬比較一覧
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掲載日: 2021/07/01
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります
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