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  • 公開日:2022.07.04

薬剤師、もう疲れた...。現状を変えるためにすべきこと

薬剤師、もう疲れた...。現状を変えるためにすべきこと

薬剤師として働いていると、「もう疲れた」と感じる場面が訪れることがあるかもしれません。一時的な疲れなら、翌日には元気になっているでしょう。しかし、深刻な状況では放っておくと状況がどんどん悪化してしまいます。

そうならないためにも、「疲れた」と感じたときの対処法をあらかじめ知っておくことはとても大切です。今回は、薬剤師の仕事に限界を感じている方へ向けて、「疲れた」と感じてしまう理由や対処法について解説します。

薬剤師が「疲れた」と感じる理由

薬剤師が「疲れた」と感じる理由

そもそも、薬剤師はどんなときに「疲れた」と感じてしまうのでしょうか。まずは、具体的に考えられるいくつかのシーンをご紹介します。

人手不足で代わりがいない

薬剤師の少ない職場では、何かあっても代わりに対処してくれる人が見つかりません。子育てなどの用事があっても仕事を優先しなければいけなかったり、忙しくても限られた人員でなんとかしなければいけなかったり...。職場によっては薬剤師が一人だけということもあるでしょう。多忙による心身の疲れはもちろん、プライベートとの両立が困難になると、職場に嫌気がさしてしまうかもしれません

業務負荷に対して給与が低い

業務負荷が大きくても、それに見合うだけの待遇があれば、納得して頑張れるかもしれません。しかし、キツいばかりで十分な給与が得られなければ、モチベーションが維持できず「もう疲れた」と感じてしまうのも当然です。こうした業務負荷と給与とのバランスは、働くうえで重要なポイントといえるでしょう。

職場内の人間関係

上司や同僚と合わないなど、人間関係に疲れてしまうケースもあります。1日のうち多くの時間を共有し、かつ連携して仕事に取り組む仲間との人間関係はとても重要です。なかにはパワハラなどが起きているケースもあり、そうした環境では心身が疲れ果ててしまうのも無理はありません。

残業や休日出勤が多い

残業や休日出勤が多いと、プライベートの時間が確保できないだけでなく、仕事の疲れをリフレッシュすることもできません。場合によっては事前の相談もなく、いきなり残業や休日出勤を求められることも...。これでは不満ばかりが募り、心身の疲労も抜けることなく蓄積し続けてしまいます。

自分のやりたいことができていない

年収や職場環境に恵まれていたとしても、自分が薬剤師としてやりたかった仕事が十分にできていないと、「疲れた」「つまらない」と感じてしまうことがあるかもしれません。もっと患者さまに寄り添いたい、別の領域にチャレンジしたいなど、仕事を続けるなかで自分のやりたいことが定まってくることで、現状に不満が募ります

「疲れた」と感じたときの対処法

「疲れた」と感じたときの対処法

では、いざ「疲れた」と感じたときは、どのように対処すべきなのでしょうか。ここでは、具体的な5つの方法をご紹介します。

身近な人に話を聞いてもらう

まずは疲れた気持ちを自分のなかだけに溜め込まず、できれば家族や友人など、職場とは関係のない身近な人に話を聞いてもらいましょう。具体的なアドバイスが得られなくても、「誰かに話を聞いてもらう」だけで気持ちがだいぶ軽くなります。

休暇を取ってリフレッシュする

思い切って休暇を取り、仕事から離れてリフレッシュするのもおすすめです。趣味に取り組んだり、旅行に出かけたり、仕事のことを考えずにとにかく楽しい時間を過ごします。楽しい気持ちが疲れを取り払い、「また頑張ろう」と前向きな気持ちになれるはずです。

休職して仕事から離れる

1日あるいは数日の休暇で気分が晴れなければ、休職するのも一つの方法です。人材不足の環境では、なかなか言いにくいかもしれません。しかし、メンタルヘルスは今後も働いていくうえでとても大切なもの。仕事から離れた時間を過ごすことで、疲れから解放される手段がみつかるかもしれません。

環境を変えられるよう上司等に相談する

たとえば残業や休日出勤のない勤務体系に変えてもらったり、他部署等へ異動させてもらったりと、上司に相談して環境を変えてもらうのも一つの方法です。このとき大切なのは、自分が何に疲れを感じているのかを伝えること。そうすれば、環境を変えたあとに、また同じことで疲れてしまう状況を回避できます。

ほかの職場へ転職する

今の職場でどうしても改善が難しい場合には、ほかの職場への転職も考えてみましょう。疲れた状態のまま勤務を続ければ、仕事そのものができない状態になりかねません。次項で転職時のポイントを解説しますので、これを踏まえて検討してみてください。

転職活動をはじめる前に確認すべき注意点

転職活動をはじめる前に確認すべき注意点

転職を考え始めたら、まず転職先で同じように「疲れた」と感じないようにするために、いくつか注意すべきことがあります。以下に3つのポイントを紹介します。

「疲れた」原因を明確にする

まずは、なぜ「疲れた」と感じてしまったのかを明確にしましょう。いくつかのケースはご紹介しましたが、もちろんすべての人が当てはまるわけではありません。どんなときに疲れを感じるのか、よく振り返って考えることが大切です。

もし原因がわからないまま転職すれば、同じ原因で転職先でも「疲れた」と感じてしまいかねません。とくにネガティブな理由から転職する場合は、それを回避できる職場を探すことが重要です。いたずらに転職回数を増やしてしまうことにもなりかねませんので、十分に注意してください。

今の職場で解決できないのか慎重に検討する

すぐ転職を決断して動きはじめるのではなく、現在の職場で本当に解決できないのかを検討してみましょう。もしかしたら、何かの勘違いで人間関係に不和が生じているかもしれません。あるいは、担当や部署等を変えることで原因を解消できることもあるでしょう。

転職は悪いことではありませんが、時間と労力を伴います。また、転職回数が多くなると「また辞めてしまうのでは」と懸念されるケースもあり、以後の転職活動に支障をきたすこともありえます。とくに、原因が明確でないまま転職をすれば、またすぐに疲れて転職...となる可能性も否定できません。これを繰り返せば、信頼を失ってしまい転職が難しくなることも考えられます。

キャリアアップなどの前向きな理由であれば、転職はプラスに働くことが多いもの。しかし、疲れを理由とした転職は、避けられるに越したことはありません。まずは現在の職場で解決できないのかを十分に考え、それでも難しい場合に転職活動に踏みきりましょう

業界専門の転職コンサルタントに相談する

思いのほか転職活動は大変です。求人探しから履歴書・職務経歴書を作成し、応募して何度かの面接。もちろん100%採用されるわけではないため、場合によっては長期にわたりこれを繰り返すことも。採用となっても条件が合わない場合には、交渉する必要もあるでしょう。

そんなとき、強い味方になってくれるのが薬剤師専門の転職コンサルタントです。一連の転職活動をサポートしてくれるのはもちろん、薬剤師ならではの悩みを熟知しているので、あなたに合わせた求人先を提案してくれるでしょう。

疲れている理由を明確にして、上手に対処しよう

薬剤師といっても、働く環境や仕事内容はさまざまです。自分に合わない環境で仕事を続けていれば、やがて「疲れた」と感じてしまうこともあるでしょう。

疲れを感じたときに大切なのは、深刻化しないうちに対処すること。多少の疲れであれば、誰かに話を聞いてもらったり、少し休んでリフレッシュしたりするだけで解決するかもしれません。

しかし、それでも耐えられなければ、一時的に休職する、あるいは上司に相談して環境を変えてもらうのも一つの方法です。そして解決の糸口が見えなければ、転職する必要があるかもしれません。ただし、転職をする際には、転職先でまた同じような疲れに陥らないよう注意が必要です。ここで取り上げた内容を参考に、自分らしく働けるような方法を探してみましょう

ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2022/07/04

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