- 公開日:2022.01.24
薬剤師の休みは多い?働き方の特徴や土日休み・年間休日が多い職場について解説
働くうえでの希望条件は人それぞれですが、ワークライフバランスを実現するために重要な「休みの取りやすさ」や「年間休日数」などは、多くの薬剤師が気になるところでしょう。家庭の事情などから土日休みで働きたいと考える方も多いようです。
今回は、薬剤師の休暇の実態や休みが多い職場などについて、薬剤師の働き方を踏まえながら解説します。
薬剤師に多い働き方について
まずは薬剤師に多い働き方について確認しておきましょう。薬剤師の働き方は多種多様ですが、ここでは大きく4つを取り上げました。自分の理想とする働き方をイメージしながらみてみましょう。
シフト制
シフト制は、特定の勤務日や休日を定めず、週毎あるいは月毎などで勤務スケジュールを決める働き方です。予定を入れたい日に休日の希望を出せるため、柔軟な働き方ができるといえます。しかし、休日はスタッフ間での調整となるため、希望した日に必ず休みが取れるとは限りません。
とくにゴールデンウイークや年末年始、クリスマスなど休日希望が重なりやすい時期は、お互いに譲り合って休みを取る必要があります。また普段から連休は取りにくい点も留意しておきましょう。
曜日固定制
曜日固定制は、あらかじめ取り決めた特定の曜日のみ出勤する働き方です。月曜~金曜での固定勤務や土日休みもこれに該当します。出勤日とともに休日も固定されるので、プライベートのスケジュールも組みやすいでしょう。
変形労働時間制
変形労働時間制とは、勤務する時間を月や年単位で調整する働き方です。1ヶ月以上~1年の間における労働時間を平均し、週40時間以内に調整します。
これを適用した場合、繁忙期などで労働時間の長い期間があったとしても年間で調整すれば時間外労働とは見なされません。
フレックス制
フレックス制は変形労働時間制の一つです。労働の開始および終了時間を自分で決めることができ、働き方の自由度が高いのが特徴です。1週間のうち40時間以内で各自が労働時間を調整して働けます。
ただし、企業側は1日のうち必ず勤務しなければならない時間として「コアタイム」の設定が可能です。たとえば10時~15時がコアタイムの場合、その時間は出勤義務があります。
これに対し、コアタイムが設けられず好きな時間で勤務できる制度を、フルフレックス制と呼びます。
【業種別】薬剤師の休日の取り方とは?
続いて、薬剤師が働くおもな職場ごとに、どのような休日の取り方があるかみていきましょう。
調剤薬局
医療機関に併設されている、あるいは特定の医療機関に近接している調剤薬局は、医療機関に合わせた営業時間となります。
土曜の午後、日曜、祝日、平日1日、平日午後が休診になるケースが多いでしょう。
ドラックストア
ドラッグストアは土日祝も営業するためシフト制を設けている店舗がほとんどです。あるいは土日いずれかと平日1日で、完全週休2日制をとっている場合もあります。
基本的には店舗の定休日に左右されるため、年中無休の店舗であれば、年末年始なども稼働を求められるでしょう。
病院
病院では、土日などに関係なく交代勤務がほとんどです。日直(8~17時など)と当直夜勤(17~翌朝10時)などの勤務となることもあります。そのため、まとまった休みは取りにくいのが実状です。
このように、職場によって休みの取り方は異なります。なかには、変形労働時間制によって4週間で合計8日の休みを取得する「4週8休」の勤務形態もあります。
土日休みで働ける職場や勤務形態とは?
ここでは、薬剤師が土日休みで働ける職場や勤務体系をいくつかご紹介します。どうしても土日休みで働きたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
民間企業
製薬会社や医薬品卸業などの民間企業は、土日休みのことが多いです。ただし医療機関などがクライアントになる場合、それに合わせて土日勤務を求められる可能性もゼロではありません。
慢性期病院や療養型病院
交代勤務となるケースが多い病院ですが、慢性期病院や療養型病院の場合は土日休みが基本となります。
土日休みのクリニックに近接する薬局
医療機関に併設・近接されている調剤薬局では、その医療機関に準じた営業時間となることが多いです。そのため、医療機関が土日または土曜の午後と日曜が休診などの場合、土日が休みになる可能性は高いでしょう。
パート勤務
正職員と異なり、パート勤務の場合はあらかじめ勤務曜日や時間帯を相談できます。その際に土日休みの希望が通れば、基本的にずっと同じ条件での勤務が可能です。
また、正社員からパート勤務に切り替えることで、現在の職場で働きながら土日休みを実現できる可能性もあります。
公務員
都道府県庁の薬務課や学校保健所などで公務員として勤務すれば、基本的に土日休みが確保できます。
年間休日が多い職場の探し方
土日休みだからといって、イコール年間休日数が多いわけではありません。
祝日や年末年始の稼働があり年間で見ると休日が少なくなってしまうこともあり得ます。休日数を重視する場合は、求人票などに記載されている「年間休日数」を参考にしましょう。
たとえば、病院や調剤薬局の年間休日数は120日が目安です。土日祝や年末年始、お盆が休みになりやすい民間企業などの場合には、これを上回ることもあるでしょう。
一方、ドラッグストアなどでは、120日よりも少ない可能性が高くなります。同じ薬剤師でも、業種によって年間休日数は異なるのです。さらに同業種でも職場によって変動するため、あらかじめ確認しておくことが必要です。
なお、年間休日数は105日や120日を基準としていることが多いでしょう。105日とは1日の労働が8時間の場合、労働基準法が定める最少の年間休日数です。
一方、完全週休2日制で祝日と正月休みなどを1日以上取得すると、年間休日数は120日以上になります。そのため、この日数を基準としている業種も多いのです。
休みの取り方も意識し理想の職場をみつけましょう
同じ薬剤師でも、業種や職場によって休日の取り方は様々です。土日休みを基本にするのであれば、企業勤務や、パート勤務を選ぶとよいでしょう。
休日数を重視する場合は、求人票などで「年間休日数」を確認しましょう。
薬剤師は緊急の休日出勤などは少ないとされる一方で、学会やカンファレンス、あるいは研修などが休日に実施される可能性もあります。
プライベートを重視したい場合は、あらかじめ休日に発生し得る用件を確認しておくとよいでしょう。各個人の希望するライフスタイルや仕事に対する考え方などに応じて、最適な働き方を選ぶことが大切です。
ファルマラボ編集部
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