- 公開日:2020.12.10
- 更新日:2024-06-24
薬剤師の就職先一覧!職場の特徴と失敗しない職場選びのポイント
薬剤師が働く職場は様々です。調剤薬局や病院、ドラッグストアなどのメジャーな場所以外にも、思いがけない場所で活躍する薬剤師が増えています。将来のキャリアを考える際にも、職場の選択肢を多く知ることで、自分に合った職場を見つけやすくなるはず。
この記事では、薬剤師の就職先にはどんな職場があるのかご紹介します。さらに、失敗しない職場選びのポイントについても解説するので、ぜひ職場選びの参考にしてください。
薬剤師の就職先にはどんな職場がある?
薬剤師の就職先としては、調剤薬局や病院、ドラッグストアなどが代表的ですが、そのほかにも意外な場所で薬剤師は活躍しています。ここでは、メジャーな職場からあまり知られていない職種まで、仕事内容などもあわせてご紹介していきます。
地域の健康サポートを担う「調剤薬局薬剤師」
調剤薬局では、医師の処方箋に基づいて薬を調剤し、患者さまに薬の交付と服薬指導を行います。薬剤師全体のおよそ6割が働く職場であり、かかりつけ業務や地域医療のスキルを身につけられるでしょう。
チーム医療で患者さまの治療に貢献する「病院薬剤師」
病院では、院内外の患者さまに対する調剤業務に加えて、病棟業務やDI業務、治験業務、院内製剤業務などを行います。薬剤師以外の多職種が働く病院では、それぞれの分野で専門的な知識をもつスペシャリストたちとのチーム医療を経験できます。
OTC医薬品など幅広い医薬品のスペシャリスト「ドラッグストア薬剤師」
ドラッグストアでは、OTC医薬品や介護用品、化粧品など、幅広い商品の販売業務を行います。セルフメディケーションにおける提案力や販売力、売り場づくりなどの企画力を身につけることができます。
情報感度の高いコミュニケーションのプロ「製薬企業MR」
製薬企業MRは、医薬情報担当者ともよばれ、医師や薬剤師に対して医薬品の品質や効能、安全性についての情報提供を行います。専門職である薬剤師のなかでは、営業の経験を積むことができる数少ない職種のひとつです。
治験の進行サポートを担う「治験コーディネーター(CRC)」
治験コーディネーター(CRC)は、医療機関と製薬企業、患者さまとの間に立ち、薬の開発試験である治験においてサポートを行います。多くの方と関わることで、コミュニケーション能力を養えます。
治験の進行管理を担う「臨床開発モニター(CRA)」
臨床開発モニター(CRA)は、製薬企業や開発業務受託機関(CRO)に所属して、治験が治験実施計画書に基づいて正しく行われているかをチェックします。データ収集やスケジュール管理の能力を身につけられます。
開発に関わる?薬機法に関わる?「化粧品メーカー」
化粧品メーカーの薬剤師は、主に研究部門や管理部門にて化粧品の研究開発に携わります。研究職としての臨床開発スキルや、薬機法などの薬事管理のスキルが身につきます。
医薬品に関する正しい知識を伝える「コールセンター」
コールセンターでは、製薬企業、医療機器メーカー、医薬品卸などに所属して、自社製品や取扱製品の適切な情報提供を行います。レベルの高い製品知識や提案力が必要とされます。
高齢者の健康を支える「介護老人保健施設(老健)」
介護老人保健施設で働く薬剤師は、多職種と連携しながら薬学的観点で入所者をサポートします。調剤や服薬指導、医薬品管理のほか、栄養管理などの薬物療法以外のサポートも必要となるため、多種多様なスキルを身につけることができます。
薬の知識を生かして公務員として働く「公務員薬剤師」
公務員薬剤師は、国家公務員・地方公務員・麻薬取締官として、「薬事行政」に広く携わります。職種により内容は異なるものの研修も充実しており、様々な経験を積むことができます。
人々が口にする食品の安全・安心を守る「食品衛生監視員」
食品衛生監視員は、食品衛生法などに基づいて、食品衛生に関する指導を行います。食品に関する法律、試験検査技術に関する知識など、食品衛生のプロとして幅広く学べます。
自衛隊の体調管理を担う「薬剤官」
薬剤官は、自衛隊で働く薬剤師のこと。医薬品管理・提供、衛生面の管理などを通して、自衛隊員の健康を支えます。自衛隊の一員として業務を行うことが特徴です。
職場選びのポイントと注意点
このように薬剤師が活躍できる職場は様々。一方、選択肢が豊富であるがゆえに、自分に合った職場を選ぶのが難しくなります。職場選びでミスマッチを起こしてしまうと、自分の能力を発揮することができず就職を後悔してしまう可能性も...。ここでは、職場を選ぶときのポイントと注意点について解説していきます。
自己分析を綿密に行う
職場選びでミスをしないためには、職場の特徴に注目するだけでなく、自分自身を見つめなおすことが大切です。自己分析によって、強みや弱みをしっかりと把握し、能力を活かせる職場を選ぶことが可能となります。自己分析を行ったあとは、後述のキャリアプランを立てることがおすすめです。
事前の情報収集
自己分析を綿密に行うのと同時に、事前の情報収集をしっかりと行うことが大切です。必須資格や応募条件だけでなく、求める人材や職種ごとの特徴についても、自身の希望と相違がないか確認します。就職説明会や職場見学、OB・OG訪問などの機会を活かして、情報収集をしっかりと行いましょう。
キャリアプランを立てる
薬剤師として長期的に働くためには、キャリアプランを立てることが重要です。5年後・10年後の働き方や理想像などを目標に、それを達成するための具体的なプランを作成してみましょう。また同時に、キャリアプランを実現するためには、どのようなスキルを身につける必要があるかについても考えましょう。
薬剤師にキャリアプランは必要?キャリアプランの立て方と選択肢
就職活動における相談相手を見つける
自己分析や情報収集を行い、キャリアプランを立てたあとは、どの職場が自分に合っているのかを考えます。自分だけの意見で職場を選ばずに、プロのアドバイスを聞くことがおすすめです。とくに経験が少ないうちの就職活動は、薬剤師専門のキャリアコンサルタントに相談してみるとよいでしょう。
自分のキャリアを考え、職場を上手に選ぼう
この記事では、薬剤師の就職先の具体例や、職場の特徴と失敗しない職場選びのポイントについて解説いたしました。
薬剤師の資格を活かして働ける職場は多くあります。その中で、理想の薬剤師像を実現するには職場選びが重要ですが、必ずしも自分の希望する職場に就職できるとは限りません。
自分に合った職場選びを行うためにも、早い段階から長期的なキャリアを考え、スキルを身につけていくことが大切です。就職や転職に関する疑問やお悩みがありましたら、ぜひ転職コンサルタントにご相談ください。
ファルマラボ編集部
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