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  • 公開日:2016.06.16

職場の整理整頓でミスを防止しよう!

薬剤師がお薬を間違えたことが原因で、致命的な事故が起こりえます。 ミス防止のためにも試してほしい整理整頓方法・アイディアを見てみましょう。

保管場所・有効期限が一目で分かる調剤室

薬剤師は、毎日何百種類ものお薬を扱います。 どのお薬がどこにあり、有効期限内の在庫がどれだけあるのかが、一目で分かる調剤室が理想です。 ジェネリック医薬品が増えて、同じ薬効で名前が違うお薬もたくさんあるため、一般名を添えて同じ棚に置くような方法も検討してみましょう。 あまり使わないお薬でも、一般名と併せて把握していけば、覚えやすくなるはずです。 処方作業の効率があがると、患者さまの待ち時間が短くなります。 体調が優れないときに薬局で長く待つのは大変なので、すぐにお薬を出してくれる薬局が好まれます。 在庫管理・整理整頓がきちんとできている薬局は、ミス防止だけでなく患者さまのためにもなることを、正しく理解しておきましょう。

取り出しやすく・処方しやすい薬品の収納術

薬を置く場所が決まったら、取り出しやすい収納方法へと変えていきます。 例えば、チューブ入りの軟膏を立てて収納するのはどうでしょう。 必要な本数だけをピックアップ、さっと一気に取り出せます。 取り出した時にラベルが目に入るので、調剤ミス防止にもなるはずです。 何本在庫があるのかも分かりやすく、管理にも役立ちます。

同様に、湿布薬をしまう時はどうでしょう。 プラスチック板を間仕切りとして活用して、端から立てた状態で、しまっていきます。 ひとつの区画に何枚入れると決めておき、なくなったら補充すると、枚数をきちんと管理することができます。 必要な分だけ、ぱっと取り出せて便利です。 市販の収納グッズを活用すると、空間を有効活用できます。

せまい調剤室に何人も薬剤師がいる場合、他のスタッフとバッティングしにくい作業環境にも配慮しましょう。 全員がスムーズに自分の仕事をこなせるスタイルが理想です。

いらないものをためずに捨てる習慣をつける

お薬についてきた書類を「いつか片付けよう」と思いながら、そのまま放置してしまうことはないでしょうか? とりあえずデスクの上に置いたまま何日もたち、散らかったままになってしまうことがあります。

書類が煩雑になっていると、ミスを起こしやすく危険です。 いらないものはためずに捨てて、きれいな環境を保ちましょう。

薬剤師の整理整頓のコツは、いらないものをその場で処分することです。 最小限の保管書類を残し、いらなくなったものはすぐ捨てます。

書類の整理を怠ると、お薬の置き場所がなくなります。 大切な患者さまに関する情報を放置すると、プライバシー面も不安です。

散らかっている環境で作業するほど効率が悪いことはありません。 定期的に必要な書類・いらない書類を分類して、整理整頓してみてください。

チェック作業を徹底しよう

どんなに職場環境をきれいにしても、ミスをゼロにすることはできません。 最終的に患者さまにお渡しする前にしっかりチェックをすることで、薬の渡し間違いなど万一の事態を未然に防ぎましょう。

お薬を患者さまに渡すとき、服薬指導をしながら、処方した薬の名前・内容を患者さまと一緒に確認するのもひとつの手法です。 患者さまも、どんなお薬がでていてどのような効能があるのかはっきり分かると安心です。 お薬の種類ごとに、正しい処方になっていることを、二人で確認してみましょう。

複数薬剤師が常駐する環境であれば、ペアで仕事をする意識を強く持つのもよいでしょう。 互いの服薬指導の内容や普段の書類管理、調剤の様子などを常に確認し合います。 整理整頓をしていても起こりうる思わぬミスがあっても、フォローできる体制をつくることが重要です。

医療とは、薬剤師や医師が一方的に提供するものではありません。 患者さま・医療機関が連携して、病気と向き合う意識を持ちましょう。

まとめ〜職場の整理整頓でミスを防止しよう!

1.保管場所・有効期限が一目で分かる調剤室
どのお薬がどこにあり有効期限内の在庫がどれだけあるのかが、一目で分かる環境作りを意識しましょう。 必要に応じて薬の並べ方を変えると、名前と効能が分かりやすく、ミス防止に役立ちます。
2.取り出しやすく・処方しやすい薬品の収納術
在庫管理も、患者さまのための重要な仕事です。 取り出しやすく処方しやすいよう、薬品の収納方法を工夫しましょう。 取り出したときにラベルが目に入る置き方だと、調剤ミス防止につながります。
3.いらないものをためずに捨てる習慣をつける
お薬についてきた書類が散らかっていると、作業に集中できません。 いらないものはすぐに処分・いらない書類といる書類を分類する・定期的に書類の状態を見直すなどの工夫をします。
4. チェック作業を徹底しよう
整理整頓だけでなく、最終チェック・ダブルチェック体制も、ミス防止に役立ちます。 薬剤師が複数いる場合はお互いの行動を確認し合う・患者さま自身にもお薬に間違いがないことを見てもらうなどの工夫で、万一の事態を未然に防ぎましょう。

ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2016/06/16

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