管理薬剤師の平均年収はどれくらい？

薬剤師の給料事情

管理薬剤師の平均年収、年収目安について紹介します。平均年収や年収水準から、管理薬剤師として働くメリットを考えてみましょう。

■一般的な薬剤師より高収入です

管理薬剤師になると資格手当や管理職手当が上乗せ支給されるようになり、一般的な薬剤師と比較して高収入が見込まれます。参考までに、職場ごとの管理薬剤師の平均年収目安を見てみましょう。

調剤薬局・ドラッグストア：平均年収500万円～600万円

小規模薬局：平均年収400万円～700万円

製薬会社・一般企業：平均年収600万円～800万円

製薬会社や一般企業では高水準が見込まれ、新薬開発業務などを担当すると年収1,000万円以上も可能です。平均年収で見るとやや控えめな小規模薬局ですが、経営者の考え次第で好待遇の求人もあり、経験に応じた年収交渉がしやすい職場とも言えるでしょう。

■薬剤師の管理職として仕事をします

管理薬剤師になると、薬剤師やスタッフなど従業員を指導する立場になり、医薬品の品質管理や在庫管理を担当します。安全にミスなく調剤できるよう職場環境を改善したり、患者さまとのコミュニケーション改善策を考えたり、経営者に準じる立場にたって、職場環境改善につとめていきます。

重大な副作用が生じた場合には、厚生労働省に報告したり、安全措置を講じたりして、患者さまが安心して服薬ケアを継続できるよう支援することも仕事です。

いろいろな仕事を任されるようになり業務量が増える大変さはありますが、労力に見合うだけの年収アップが見込まれます。薬剤師の管理職としてキャリアを積み、よりよい組織作りに貢献できる人材は貴重で、その後の転職も有利になります。

一定年齢以上になった薬剤師が職場研修を受けて、管理薬剤師として働くようになるケースも多く、上司から打診されたらチャンスです。スキルアップの一つの道筋として、管理薬剤師として働くことを検討してみるのもよいでしょう。

■トラブルやクレーム処理も担当します

薬剤師のお仕事はチームで動くことが多く、決まった人たちと良好な人間関係ができていないと、スムーズに作業できません。決まった人だけ仕事の量が多くなったり、休日勤務が増えたりするとトラブルの原因なので、管理薬剤師が適切に管理していく必要があります。同じチームの人の不満を吸収して人間関係の摩擦が起きないように調整するマネジメント能力も、管理薬剤師の素質です。

患者さまからくるクレームについても同様で、どのように対処すれば信頼してもらえるか考えて、適時適切な対応をします。クレームにつながる要因がはっきりしているようなら打開策を考えて、職場のあり方を変えていく試みも重要です。

人的ミスが起こってしまったケースでは、具体的な再発防止策を考えて、チーム全体に周知させる意識も必要でしょう。トラブルやクレーム処理は大変ですが、薬剤師として経験を積むチャンスです。意見が対立する者同士を調整、バランスをとって相互円満な解決策を考えていく必要があります。