服薬指導に活かす医薬品情報

ビラノア錠

Q

何のお薬?用法・用量は?

A

適応症は「アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒」です。成人には1日1回20mgを空腹時に経口投与します。

Q

作用機序は?

A

ビラスチンはヒスタミンH1受容体に結合することで受容体を不活性化し、シグナル伝達を弱めます。さらにヒスタミンの結合も妨げるので、その後のアレルギー反応の発現を抑制します。

Q

既存の抗ヒスタミン薬との違いは?

A

ビラスチンは第二世代の抗ヒスタミン薬に分類されています。第一世代と比べると即効性に劣りますが、長時間効果が持続(t1/2=10.54hr)して脳内への移行が少ない(20%以下:非鎮静性)という特徴があります。そのため、添付文書には自動車運転等の危険を伴う機械操作に対する注意喚起の記載がありません。また、食事の摂取がビラスチンの血中濃度に影響を与えるため、用法は1日1回空腹時に経口投与となっています。

Q

禁忌・併用注意は?

A

ビラスチンに対して過敏症の既往歴がある患者には禁忌です。併用に注意しなければならない薬剤はエリスロマイシンジルチアゼムです。ともに併用することでビラスチンのCmaxやAUCが上昇してしまいます。 またグレープフルーツジュースを併用すると、ビラスチンの血漿中濃度が低下します。どちらも機序は不明です。

Q

使用上の注意点は?

A

中等度または重度の腎機能障害を有する患者に投与すると、ビラスチンのt1/2が延長し、Cmaxも上昇する恐れがあるため注意が必要です。肝機能低下患者を対象とした臨床試験は国内外ともに未実施です。



Q

副作用は?

A

主な副作用として挙げられるのはショックアナフィラキシー、てんかんや痙攣の誘発、肝機能障害や黄疸です。

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派遣薬剤師のススメP
掲載日: 2020/08/13
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります