- 公開日:2023.12.05
薬剤師国家試験を控えたみなさんへ。心を整えて当日を迎えるには?
薬剤師国家試験を控えて、「準備は万全!」という方もいれば、「国試に受かる気がしない......」「国試のことを考えると、漠然とした不安を感じたり、緊張が高まったりする......」という方もいるかもしれません。
今回は、薬剤師国家試験を控えたみなさんが、心を整えて当日を迎えるためのヒントとなるように、不安や緊張を和らげる方法、集中力を高める方法などをご紹介します。
国試への不安や緊張を和らげるには
薬剤師国家試験に合格できるのか考えると、不安が大きくなったり、緊張してしまったりするという方は、以下の方法をぜひ試してみてください。
心が落ち着く「言葉」をストックする
不安なときや緊張しているときは、「無理」「何で自分はできないんだ」「当日対策していなかった問題が出たらどうしよう」といったマイナスな言葉が頭に浮かびがちです。
不安や緊張を感じたときに備えて、「なんとかなる」「これでいい」「大丈夫」「私ならできる」といった、自分にとって心が落ち着く言葉や元気が出る言葉を見つけて、手帳やスマートフォンなどにメモしておくのがおすすめです。普段から、その言葉を繰り返し見たり唱えたりしておくと、不安や緊張を感じたときに、自然とその言葉が頭に浮かんで、心が落ち着いてくるでしょう。
言葉は、著名人や歴史上の人物の名言、好きな歌詞などでも大丈夫です。
「負けない」「絶対失敗しない」などの言葉は、「負ける」「失敗」というマイナスの要素が入っていますので、できれば避けるとよいでしょう。
自分に前向きな質問をする
不安になったり、悩んだりしたときには、自分に質問してみると、答えを探すことに意識が向き、気持ちを切り替えられることがあります。
「なんでこんな問題も解けないんだろう」という後ろ向きな質問ではなく、「どうすれば解けるようになるのか」といった前向きな質問をするのがおすすめです。
前向きな質問の例
不安なことのプラスの意味を考える
不安に思ったこと、嫌だったこと、それらのプラスの意味を考えて、書き出してみましょう。プラスの意味を見つける練習をすると、プラス思考の習慣が身につき、心の安定につながります。
考え方の例
⇒弱点を見つけることができて、本番の国試に備えられた
⇒これをやり終えたら大きく成長できる
⇒覚悟や頑張る気持ちを確認するための、激励のメッセージに違いない
受験はメンタルトレーニングで打ち勝て!|加藤史子|水王舎|2018
ブレインメンタル強化大全|樺沢紫苑|サンクチュアリ出版|2020
集中力を高めるには
「最近なかなか勉強に集中できない......」と感じている方は、以下を試してみてください。
睡眠を整える
睡眠によって心身が休まったと感じることは、体と心の健康のために大切です。睡眠による回復感が得られないと、集中力や注意力、記憶力が低下したり、頭痛などが現れたりすることが知られています。
個人差はありますが、一般的に必要な睡眠時間は6~8時間程度と考えられています。ただし、頑張って眠ろうとすると、プレッシャーから目がさえてしまうこともありますので、睡眠時間にこだわりすぎないことも大切です。眠ったことで心身が休まった感じがあり、昼間に強い眠気がなければ、気にしすぎる必要はないでしょう。
もし昼間、勉強に集中できないほどの眠気があれば、以下の工夫をしてみるのがおすすめです。
睡眠を整えるコツ
深くゆっくり呼吸をする
緊張しているときは、呼吸が浅く速くなりがちです。反対に、落ち着いているときは、深くゆっくりとした呼吸になります。
心が落ち着かず、集中できないときは、意識して深くゆっくりと呼吸をするだけでも、緊張を和らげることにつながります。以下の方法で、深呼吸を心がけてみましょう。
心が落ち着く呼吸法
1.口からゆっくり息を吐く
*不安や緊張、イライラを体から吐き出すつもりで!
*胸やお腹がへこんでいくことに、意識を集中する。
2.鼻からゆっくり息を吸う
*さわやかな空気や好きな香りを体に取り込むつもりで!
*胸やお腹がふくらんでいくことに、意識を集中する。
3.1と2を3回繰り返す
健康づくりのための睡眠指針2014|厚生労働省
良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない睡眠のこと 解説書|厚生労働省
腹式呼吸のやり方|日本医師会
受験はメンタルトレーニングで打ち勝て!|加藤史子|水王舎|2018
疲れを感じたときは
長時間勉強していると疲れを感じることもあるでしょう。集中して勉強していると、体の筋肉が凝り固まってきます。
そんな時は、体をほぐして余分な力を抜くと、疲れの解消につながります。体の疲れが心に影響することもありますので、体をほぐすことで、心も少し軽くなるかもしれません。
どの部位が疲れているのか意識しながら、体を動かしてみるとよいでしょう。
体の動かし方の例
長くうつむいているときは、たまにあごを上げて上を見る
肩に力を入れた後、一気に力を抜く
ずっと座っているときは、立ち上がって伸びをしてみる
歯を食いしばるくせがある方は、気づいたときに口を開けて、「あ~」と穏やかに声を出す
眉間にしわが寄っていると感じたときは、少し眉を上げてみる
まとめ
今回は、薬剤師国家試験を控えたみなさんに向けて、不安や緊張を和らげる方法、集中力を高める方法などをご紹介しました。合格を目指すみなさんのお力になれたら幸いです。
薬剤師国家試験に向けて勉強したことは、薬剤師として働くときなど、今後の人生の財産にもなると思います。もうひと踏ん張り頑張りましょう!
ファルマスタッフ薬学生は、これからも頑張るみなさんを応援しています。
ファルマラボ編集部
「業界ニュース」「薬剤師QUIZ」 「全国の薬局紹介」 「転職成功のノウハウ」「薬剤師あるあるマンガ」「管理栄養士監修レシピ」など多様な情報を発信することで、薬剤師・薬学生を応援しております。ぜひ、定期的にチェックして、情報収集にお役立てください。