- 公開日:2024.02.01
薬剤師国家試験後の就活は難しい?内定が狙える求人やポイントを解説
薬剤師国家試験対策や卒業研究などに専念するために、薬剤師国家試験が終わってから就活を行う方もいるのではないでしょうか。4月入社に間に合うのか、勤務地や年収などが納得できる就職先を見つけられるのか、不安や焦る気持ちを抱えているかもしれません。
今回は、薬学生の就活や薬剤師の転職のサポートを行ってきた、ファルマスタッフの転職コンサルタントの経験をもとに、薬剤師国家試験後の就活について、メリット・デメリット、求人の傾向や見つけ方、就活のポイントや進め方などを解説します。
不安や焦る気持ちを少しでも解消して、納得できる就職先を見つけるためにぜひ参考にしてください。
薬剤師国家試験後の就活でも内定を獲得できる?
多くの薬学生は5年生から6年生の秋ごろまでに就活を行いますが、薬剤師国家試験が終わってから就活を開始する方も毎年います。薬剤師国家試験対策や卒業研究に専念していた、留学や家庭の事情で就活を十分に行えなかったなど様々な理由が挙げられます。とくに国試浪人生は薬剤師国家試験の合格を確信できたタイミングで就活を開始したいという方が多くいるかもしれません。
薬剤師国家試験後の就活でも、自分の希望が100%叶うわけではないとしても、ほとんどの方が就職先を見つけることができています。内定のチャンスは十分にあるといえますので、焦りすぎずに就活を進めていきましょう。
薬剤師国家試験後の就活のメリット・デメリットはある?
薬剤師国家試験後に就活することで、薬剤師国家試験の勉強に集中することができますが、応募できる求人が限られている、業界や企業について考える時間が十分にとれないといったデメリットもあります。納得できる就職先を見つけるためには、ポイントを押さえて効率的に就活を行う必要があるでしょう。
メリット
デメリット
内定が狙える薬剤師の求人は?
薬剤師国家試験前の就活より求人は限られますが、以下のような業種・職種は内定が狙える可能性があります。
調剤薬局やドラッグストア
中堅から大手の調剤薬局やドラッグストアの多くは、毎年複数名の新卒枠を確保しています。卒業試験や薬剤師国家試験の不合格などの理由で内定が取り消しになる方がいるため、薬剤師国家試験後に追加募集が出る傾向にあります。小規模の調剤薬局(個人薬局)も若年層の採用に積極的な企業であれば、応募できる場合があります。
病院
薬剤師国家試験後に病院の求人はほとんどありませんが、自分で応募するなど、場合によっては内定を獲得できることがあります。
製薬会社やCRO(医薬品開発業務受託機関)など
製薬会社やCROなどは、大手企業の場合は難しいですが、中小企業の「品質管理や品質保証」といった職種は、地方の工場であれば募集が出ていることが多いです。ただし、MRなどの職種は、中小企業でも内定を獲得することは難しいでしょう。
薬剤師国家試験後の就活のポイント
納得できる就職先を見つけるために、以下のポイントを押さえて就活をするとよいでしょう。
できるだけ早く開始する
薬剤師国家試験後、自己採点の結果が合格ラインを超える可能性が高いと判断したら、すぐに就活を開始しましょう。薬剤師国家試験後は求人が限られているため、人気のある求人から埋まってしまうケースが多いです。また、4月入社に間に合うことを条件に採用する企業も多いため、できるだけ早く動くと選択肢が広がります。
併願する
気に入った企業があっても1社しか受けないとなると、その企業で内定が取れなかった場合、就活が行き詰まってしまいます。複数の企業で内定を取得できれば、その中から就職先を「選ぶ」こともできますので、選択肢を広げる意味でも併願して内定の確率を高めることがおすすめです。
ただし、同時に受ける企業同士の面接日の間隔を空けてしまうと、内定が出てもすぐに返事ができないなど、企業に迷惑をかけてしまう場合があります。できる限り近い日程で面接日を調整するように心がけましょう。
勤務地を限定しすぎない
おおまかな勤務地の指定であれば求人を見つけられる可能性が高いですが、勤務地を限定しすぎてしまうと応募できる求人数が減ってしまいます。全国勤務も視野に入れて活動すると、応募できる求人を見つけやすくなります。
面接の準備をする
薬剤師国家試験後の就活は求人数が限られるため、面接の機会も少なくなります。数少ない面接で、自信を持って自己アピールをするためには、面接の受け答えを準備すること、面接の練習を重ねることが重要です。
とくに、「なぜ薬剤師国家試験後に就活をしているか」を明確に説明できるようにしておくことがおすすめです。一般的に薬剤師国家試験前に就活している薬学生が多いため、面接時に薬剤師国家試験後に就活している理由を問われることがあります。採用担当者が納得できるような理由がないと、就業意欲などの面でマイナスに感じられてしまうことがありますので、理由を答えられるように準備しておきましょう。
薬剤師国家試験後に就活をしている理由の例
転職コンサルタントに相談する
転職コンサルタントに相談することで、自分に合った求人をおすすめしてくれたり、今ある求人を素早く提案してくれたりするため、効率よく就活を進めることができます。面接のアドバイスをもらったり、練習相手となってくれたりするため、面接の準備もしやすくなります。
薬剤師国家試験後の就活の進め方
薬剤師国家試験後の就活では、4月入社を目指す場合十分に時間がとれないかもしれません。効率的に進められるように、事前に流れを確認しておきましょう。
求人の見つけ方
●自分で見つける
ハローワークや大学のキャリアセンターを利用したり、インターネットで検索して企業のホームページから応募したりする方法が挙げられます。自らの応募でしか募集していない企業もありますので、選択肢の幅が広まる可能性があります。
●転職コンサルタントに紹介してもらう
企業のことやこれまで活動してきた薬学生のことをよく理解しているので、自分に合った求人を短時間で効率よく提案してくれます。
求人を見つけた後の流れ
基本的には、薬剤師国家試験前の就活と同じ流れになりますが、自己分析、業界研究・企業研究を行う時間が十分にとれないことが多いです。会社説明会を行わない企業も多いため、転職コンサルタントなどを通じて企業理解を深めることが重要です。
薬剤師国家試験後の就活の流れ(人材紹介会社を利用した場合)
1.人材紹介会社に登録
2.転職コンサルタントと面談して、求人を探す
3.エントリー(人材紹介会社を通じて)
4.履歴書・ESの作成、提出
※薬剤師国家試験後の就活では履歴書のみの提出で、ESの提出が不要な企業も多いです。
5.面接
6.内定
7.入社
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まとめ
今回は薬剤師国家試験後の就活について、メリット・デメリット、求人の傾向や見つけ方、就活のポイントや進め方などを解説しました。
薬剤師国家試験後に就職先が決まっておらず、気持ちが焦っている方もいるかもしれません。内定のチャンスは十分にありますので、まずは求人を探すところから動き出してみましょう。
ファルマスタッフ薬学生は、これからも頑張るみなさんを応援しています。
ファルマラボ編集部
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