- 公開日:2019.01.11
あるあるネタにクスッと!薬局や薬剤師がテーマの漫画5選
最近では医療をテーマにしたドラマや映画が多く放送・放映されています。しかし医師や看護師にフォーカスしたものが多く、「薬剤師が活躍するストーリーがあったら良いのに...」と思ったことがある現役薬剤師の方もいるのではないでしょうか。
テレビではなかなか取り上げられない薬剤師の仕事ですが、薬剤師が主人公として活躍する漫画は珍しくないのです。
今回は、ぜひ読んでいただきたい【薬剤師の仕事を描いているオススメ漫画】をご紹介していきます。試し読みができる漫画もありますので、ぜひチェックしてみてください!
アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり
- 著者:荒井 ママレ(医療原案:富野 浩充)
- 販売:徳間書店
- 発行:ノース・スターズ・ピクチャーズ
薬剤師をテーマとした漫画の中でも、初の病院薬剤師をリアルに取り上げた漫画として有名になりました。薬剤師の仕事といえば調剤薬局で働いているイメージが強いですが、病院でも多くの薬剤師が働いています。
しかし、病院薬剤師の仕事内容や何のためにいるのかについて、正確に知らない方もいるのではないでしょうか。この本は病院薬剤師の実態が垣間見える、そんな一冊になっています。
主人公の葵みどりは、病院の薬剤部で働く2年目の若手薬剤師です。医師や看護師から疎まれようが、患者さまの「当たり前」を守るために前向きに走り回る姿は、同じ薬剤師としても感じることが多く、思わず応援したくなってしまう内容です。
ちなみに、タイトルにあるアンサング(unsung)とは「うたわれない、ほめたたえられない」という意味です。いつの日か「アンサング」が「サング」になってほしいものですよね。
【試し読みリンク】異世界薬局
- 著者:高野 聖
- 原作:高山 理図
- キャラクター原案:keepout
- 発行:株式会社KADOKAWA
こちらは、研究に没頭するあまり過労死した若き天才薬学者が、異世界の宮廷薬師の息子・ファルマとして転生する異世界の物語です。薬学者としての知識だけでなく、患者さまの病気を見抜く眼と、魔法の力で化学物質を生み出すという特別な能力によって、不治の病に悩む患者さまを助けます。
主人公の能力は素晴らしいものですが、あまりに力が大きすぎて、おおっぴらに使うことができないところに、かけひきの面白さがあります。
また架空のストーリーでありながら、この物語で登場する病気は結核や水ぼうそうといった現実にあるものです。きちんと診断をし、薬効成分の適応を判断して薬を生み出すというところは、薬剤師目線で非常に楽しめるポイントです。さらに治療の歴史や現代医学のすごさが垣間見えるところも、医療に関わっている方であればつい嬉しくなってしまうでしょう。
【書籍ページ】くすりのマジョラム
- 著者:鈴城芹
- 発行:芳文社
「まほうのくすり屋さん」とそこにやってくるお客さんたちとの交流をテーマにした、ストーリー4コマ漫画です。
舞台となるのは、日本にもあるような一般的な保険調剤薬局。主人公である26歳の魔女っ娘薬剤師・ラムは薬剤師資格を持つ2年目の薬剤師です。いろいろな魔法でさまざまなお悩みを解決していきますが、現実にある医薬品や健康法に関する話題も多く、薬剤師としての目線でも十分楽しむことができます。
普段働く職場が舞台になっているため、題材がファンタジーなのに違和感をあまり受けず、すんなりと読むことができるのがポイント。絵がかわいらしく、連続した4コマ漫画によってストーリーが構成されているので、非常に読みやすい一冊です。
ちなみにタイトルは、「魔女ラム」とハーブの一種である「マジョラム」からきているそう。
【試し読みリンク】薬屋のひとりごと
- 原作:日向夏(ヒーロー文庫/主婦の友インフォス)
- 作画:ねこクラゲ
- 構成:七緒一綺
- キャラクター原案:しのとうこ
こちらは、東洋の架空の帝国を舞台で巻き起こる数々の事件を、後宮に勤める元薬師の主人公・猫猫(マオマオ)が、薬学の専門知識をもとに解決していくという漫画です。他の作品と比べると、現代の薬剤師とはかけ離れたものとなっていますが、物語としての完成度は高く、一般の方でも楽しめる作品です。
もとは小説投稿サイト「小説家になろう」でライトノベルとして連載されていましたが、2017年からは月刊誌でコミカライズ版が連載されています。
三国志や水滸伝のような、時代モノのお話が好きな方には、非常におすすめできる一冊です。登場人物も一人ひとり魅力的なキャラクターであり、物語の世界に引き込まれてしまいます。もちろん薬や病気の内容も出てくるので、薬剤師の方であれば、自分で推理しながら読めば、また違った視点で楽しむことができるでしょう。
【試し読みリンク】薬屋りかちゃん
- 著者:新井葉月
- 発行:双葉社
小児科の門前薬局ではたらく薬剤師を主人公としたストーリーです。漫画家でありながら現役の薬剤師でもある作者の経験にもとづいた、現実的かつ専門的な内容が魅力の一つです。
大学で学んだ知識と実際の業務とのギャップ、一般用医薬品の知識に関する悩みなど、日常でよくある問題や悩みが描かれています。薬剤師だけでなく、医療系の職種で働いたことがある方であれば、どれも共感できる内容となっています。
主人公の塩乃樹りかは、小児科ではたらく若手の薬剤師でありながら、子どものことが好きではありません。病気なのに走り回る子供たちや、親御さんとトラブルになることも珍しくないのです。そんな不安だらけの彼女だからこそ、物語についつい引き込まれてしまいます。
絵のタッチもほのぼのとしており、あたたかい気持ちになることができる一冊です。2巻で完結しているので、一気に読んでみてはいかがでしょうか。
【書誌ページ】ファンタジーから現場の内容まで!薬剤師漫画を手にとってみましょう
薬剤師をテーマにした、おすすめの漫画をご紹介しました。薬剤師が主人公となっている漫画は、医療現場のありのままを描いたものから、架空の世界のお話まで、さまざまな内容のものが発売されています。薬剤師だからこそ共感できる内容も多いので、一度手に取ってみてはいかがでしょうか?
薬剤師の仕事は縁の下の力持ちという色合いが大きく、それに苦慮する薬剤師も少なくありません。今回ご紹介した漫画がさらに有名になり、いつの日かドラマ化や映画化されることが楽しみですね。
ファルマラボ編集部
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