- 公開日:2020.06.16
第二新卒薬剤師の転職は不利?有利?転職を成功させるためのポイント
「新卒で入った会社が合わなかった」「業務がつらくなってしまった」「思っていた職場と違った」など様々な理由から、第二新卒で転職する方たちがいます。しかし、なかには第二新卒であることから転職が困難であると考え、転職に踏み切れない方もいるようです。
しかし、アピール次第ではその肩書きが有利にはたらくこともあるのが第二新卒の転職。本記事では、【第二新卒の薬剤師転職の特徴/転職活動の注意点/成功のポイント】についてご紹介します。
- 第二新卒の転職、実は有利?第二新卒の転職が優遇される理由
- 採用担当者が第二新卒に抱く懸念とは
- 第二新卒が転職活動で気をつけるべきこと
- 第二新卒の転職を有利にするために。転職成功の秘訣
- はじめての転職は薬剤師専門コンサルタントがおすすめ
第二新卒の転職、実は有利?第二新卒の転職が優遇される理由
「第二新卒」は、新卒で入社して3年以内に転職する人を指します。社会人としてはまだ半人前と言える段階で、転職を考えても「第二新卒では採用されないのではないか」「希望の職場に入れないのでは」など不安を抱える方も多いようです。しかし、実は薬剤師転職において、次のような理由から第二新卒が有利になることもあるのです。
即戦力として期待ができる
第二新卒が新卒と大きく違うのは、社会人として教育を受けているかどうか。働くうえで必要最低限のマナーが身についているか否かは、最近まで学生だった新卒と比べて大きな差があります。薬剤師として必要な技術や薬の知識、患者さまとのコミュニケーション能力なども一定レベルで備わっているので、即戦力として期待できることもメリットになります。
長期的な活躍と将来性が望める
年齢が若いため、長期的な活躍や将来性が見込めることも採用するメリットとなります。若いというだけで「頭の回転が早い」「記憶力が良い」「行動力とやる気がある」「向上心がある」「柔軟性がある」と期待は高まります。中途採用とは違い、実務経験や知識が十分に備わっていなくても、教育次第で長期的なキャリア形成を期待できる人材とみなされます。
固定概念がなく、教育がしやすい
キャリアを積んできた中途採用は、長年務めた企業の色に染まっていたり、長年の経験から仕事への固定観念が強くなりがちです。どんなに優れた経験がある人でも、凝り固まった信念や強いこだわりがあると、職場にとって扱いづらい存在となってしまいます。
その点、新卒と中途採用の中間にいる第二新卒の場合は、まだ固定観念が染みついていないため、育てやすいメリットがあります。会社の社風にあった人材に育て上げることができるので、幹部候補として活躍を期待されることもあるでしょう。
採用担当者が第二新卒に抱く懸念とは
第二新卒は有利な面がある一方、採用担当者は不安も抱えています。次のポイントをよく確認して、デメリットをカバーできるように準備をしておきましょう。
「すぐに辞めてしまわないか」という懸念
採用担当者も新しい人材を迎えるには、時間と労力を割いて採用活動をしています。そのため、前職を早い段階で辞めている第二新卒には、「また転職を繰り返してしまうのではないか」という懸念を少なからず抱かれているでしょう。しかし、説得力のある転職理由があり、向上心を見せることができれば、採用したい人材へと印象を変えられるでしょう。
「職場になじめるかどうか」という不安
人間関係を理由に、転職を決意する薬剤師は多くいます。そのため、「職場の環境になじめるか」「既存の従業員とうまくやれるか」は、採用を決める重要な判断材料でしょう。せっかく雇用した人材が短期で辞めてしまうことは避けたいのが一般的。面接で転職理由を聞かれた際は、人間関係が原因で辞めようとしていても、せきららに話すことは控えましょう。
第二新卒が転職活動で気をつけるべきこと
人生ではじめてとなる第二新卒の転職。だからこそ、計画と対策が不十分で、転職活動に失敗してしまうケースも少なくありません。思いがけないところでミスすることがないよう、第二新卒が転職活動で気をつけるべきポイントを押さえておきましょう。
会社を辞めることが目的になっている
「とにかく今の職場を辞めたい」「人間関係を断ちたい」「残業や業務量の多さが嫌になった」など、今の業務の嫌な面ばかりが見えて転職を決める方もいるでしょう。しかし、明確な目標がないまま転職すると、同じ失敗を繰り返しかねません。転職したあとのビジョンが定まっていないと、「どのような基準で転職先を探せば良いかわからない」「退職理由と志望動機に一貫性がない」などの理由から、転職活動がスムーズに進められなくなります。
辞める理由を会社や人のせいにする
「会社のこういうところが嫌で...」「あの上司がいるから嫌になった」など、会社を辞める原因を会社や上司のせいにするのは採用担当者に良い印象を与えません。「入職後も同じことを繰り返してしまうのでは...」と不安を与えてしまうので、退職理由をネガティブにそのまま伝えることはやめましょう。
誰かのせいにするのは簡単ですが、根本的な原因を追求しなければ状況は変えられません。そもそも自分の意思で決めた職場であり、その判断を下した自分にも責任があります。「そもそも何を求めて就職したのか」「どう改善すればうまくいったのか」など、辞める理由を深く掘り下げてみましょう。
内定をもらう前に退職をしてしまう
現職から早く離れたいという気持ちが先走り、内定をもらう前に現職を辞めてしまう方がいます。しかし、もし内定が遅れてしまうと、その期間の収入が途絶え、一人暮らしをしていれば家賃や光熱費などの支払いに追われることも...。生活に困り、「どこでも良いから」と次の職場を急いで見つけることになっては本末転倒です。失敗に陥らないよう、内定が得るまでは現職に退職意思を伝えるのはやめておきましょう。
第二新卒の転職を有利にするために。転職成功の秘訣
では、第二新卒の転職を成功させるためには、どんな点に気をつければ良いのでしょうか。ここでは転職時に確認しておきたいポイントを紹介します。
自分のキャリアプランや希望、条件を明確にする
転職活動を明確な目的もなく進めてしまうと、また同じ過ちを繰り返してしまいます。次の職場で理想の働き方やキャリアプランを実現できるよう、希望や条件を明確にしておきましょう。具体的には「3年後、10年後にどうなっていたいか」を今一度考えてみてください。
資格を取得したいなら補助制度がある職場を選んだり、管理職を目指して年収アップを目指すなら昇進・評価制度が充実している職場を選ぶなど、指標が定まりやすくなります。転職成功のために理想のビジョンを思い浮かべた上で、具体的に書き出すと良いでしょう。
ネガティブな退職理由を前向きな理由に変換する
転職活動をはじめると、履歴書や面接で志望動機や退職理由を聞かれる機会が出てきます。転職する動機は決してポジティブなものばかりではなく、ネガティブな内容もあるのが普通です。しかし、そのネガティブな理由をそのまま採用担当者に伝えるのはNG。
ネガティブなことは自分のなかで消化して、なるべくポジティブに伝え方を工夫しましょう。例えば、「残業が多くて嫌だった」と言うのではなく、「効率よく仕事をして、投薬に注力したい」などに言い換えることで、印象を大きく変えられます。
情報収集を綿密に行う
転職成功の鍵を握るのは、情報収集です。新卒のときは友人や先輩、先生などに話を聞けましたが、転職活動は基本的に単独で行います。自分の希望条件を絞り込み、案件を幅広く探すことで、自分に合った職場が見つかりやすくなります。
ただし、自己流の転職活動では情報収集力に欠けるため、自分にとって最適な職場を見つけるには時間も労力もかかります。業界事情や個別企業の内情などを把握している薬剤師専門の転職コンサルタントを利用するなど、様々な手段を活用して情報収集に励むことが大切です。また、求人票やインターネット上の情報だけではなく、職場見学などで自分の目と肌で職場の雰囲気を確認しておくと良いでしょう。
はじめての転職は薬剤師専門コンサルタントがおすすめ
転職を成功させるカギとなる情報収集は、転職コンサルタントを活用するのがおすすめです。転職のプロである転職コンサルタントを利用すると、次のようなメリットがあります。
自分で探すよりも多くの求人情報が手に入る
インターネットを使って求人情報を探すこともできますが、会社によっては古い情報をそのまま載せていたり、最新情報が更新されていなかったりすることも。転職コンサルタントを通すと、自分では入手困難だった情報が手に入ったり、希望条件に見合った企業を紹介してもらえたりするメリットがあります。非公開情報をもっている場合も多いので、直接問い合わせてみると良いでしょう。
聞きづらい内容の質問や条件交渉を代行してもらえる
直接は聞きにくい質問があったり、内定を受けてまだ不安が残っていたりする場合も、転職コンサルタントが代わりに問い合わせてくれます。とくに自分からは言い出しにくい給与交渉を代行してもらえる点は、転職コンサルタントを活用するからこそのメリットではないでしょうか。薬剤師の年収相場を知っている転職コンサルタントの交渉力によって、収入アップが見込めることもあります。
履歴書作成や面接も支援してもらえる
履歴書や職務経歴書などの応募書類の作成を手伝ってもらえることもメリットのひとつです。とくに職務経歴書は新卒就職では作成する機会がなく、はじめての経験となるため、プロの目線によるチェックを受けておくと安心です。転職コンサルタントは薬局、病院、製薬メーカーなど、それぞれの業界に通用するノウハウをもっています。希望先にあった適切なアドバイスを受けられるため、採用の確率も高められるでしょう。
また、転職の合否を分ける面接に同行してもらえる場合もあります。面接時の急なトラブルや誤解が生じそうな状況においてフォローもしてもらえるので、採用のチャンスを逃しにくくなることも利点です。
キャリアの幅を広げられる
転職コンサルタントは、職場を紹介してくれるだけでなく、その手前の段階からサポートしてくれます。「仕事を辞めたいけれど本当に自分にあった環境や職場が分からない」「次の職場で何を実現したいか定まらない」「自分のキャリアビジョンが見えない」など、転職活動をまだ模索している段階でもまずは相談してみるといいでしょう。
職場への不満やストレスを深く掘り下げると、その影に隠れている理想やキャリアビジョンが明確になるもの。そして明らかになった希望や理想を叶えるためには、「どのような職場が良いのか」「どのような業種が合っているのか」など的確なアドバイスをしてくれます。
焦らずじっくり準備をすることが成功のカギ
第二新卒の転職はわからないことが多く、不安に感じるもの。「辞めたい」という思いから焦ってしまう気持ちに負けず、十分な準備と情報収集を行い転職を成功させましょう。
ただし、自己流の転職活動では失敗もしやすいため、薬剤師専門の転職コンサルタントなどの頼れるサービスを存分に活用するのがおすすめ。第二新卒という立場が生むチャンスを逃さぬよう、頼るべきところを頼って素敵な職場を見つけてくださいね。
ファルマラボ編集部
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