- 公開日:2011.08.11
【業界を読む】 6年制後の薬剤師俸給表、別立て評価の行方
薬剤師の皆さん、こんにちは。
ファルマスタッフです。
今年の4月より6年制の薬学生が最高学年の6年生になりました。
2012年には初めての6年制卒業薬剤師が社会に飛び立って行きますが、
その就職後の待遇についてネガティブな見方もあるようです。
▽「医学部や歯学部と終了年数が同じなのに、薬剤師の平均年収は低い」
▽「高い授業料に見合った待遇を望んでいるのにもかかわらず、
薬剤師の年収は米国の半分程度に過ぎない」
こういった意見がある中、
薬剤師の厳しい現実がうかがい知れることがありました。
国家公務員給与における薬剤師の取り扱いについて、
8月3日に人事院は
「独立した俸給表の新設は困難」との認識を示しました。
その背景は、以下のとおりです。
行政機関で働いた場合には、公務員として給料を受け取ることになりますが
そのさいに薬剤師は医療職俸給表(2)として給料が算出されます。
「医師、歯科医師」と「看護師」がそれぞれ別枠になっているのに対して、
薬剤師は、栄養士、理学療法士、放射線技師、臨床検査技師など
他の医療従事者と同枠になっています。
よって、薬剤師の他業種の初任給や平均給与に比べて大きな開きがあるなど
給与面では非常に不利な状況でした。
そこで、6年制への以降を機会に、
日本薬剤師会と日本病院薬剤師会が連携し、国に対して
国家公務員医療職俸給表の別立での評価を求めていたのです。
その回答が、上記に記載した「独立した棒給表の新設は困難」というものでした
引き続き、給与改善に関する要望書が人事院へ提出されています。
6年制課程は濃密な時間や実践的な内容のカリキュラムが組まれているわけですので、
現状の俸給表ではその点への検討がなく、公平ではありません。
2012年春に卒業する6年制薬剤師の「初任給」水準は改善される見込みのようですが、
しかし、これは公務員として働く場合のみの問題ではないのです。
俸給表の格付けは、
他業種の薬剤師給与にも大きく影響してきます!
今回の回答内容では6年制移行後の薬剤師待遇が急速に改善されていくことは
難しいのではないかと思います。
こういった状況下ですが、ご経験や条件によって高給与でのご転職は可能です。
弊社は、薬剤師業界の動向もおさえながら、
ご登録者の皆さんの能力や持ち味をご紹介先にしっかりお伝えする ことで
給与面の条件交渉を成功させています。
ご自身の能力に合った待遇を考えていらっしゃる方は私たちにお任せください!
薬剤師の専門性についてきちんとした評価をしてもらえることを
切に願いたいと思っています。
ファルマラボ編集部
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