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  • 公開日:2019.07.31

ブランクがある薬剤師のベストな働き方は? 職場選びと勉強法のコツを紹介!

ブランクがある薬剤師のベストな働き方は? 職場選びと勉強法のコツを紹介!

一般的に女性の働き方では、結婚・出産・育児を理由にブランクができてしまうことがあります。国家資格を持つ薬剤師は柔軟な働き方を叶えられるため、復職される方が多くいらっしゃいます。ブランクがあっても自信をもって復職できるようにするためには、「知識を磨いておくこと」「働きやすい職場を探すこと」などの努力は欠かせません。

だからこそ今回の記事では、【ブランクがある薬剤師が復職する際の職場選びのポイント/ブランクを埋めるための勉強法/復帰後の雇用形態の選び方】などをご紹介します。何をすべきかを明確にしておけば、いざという時も安心ですね。

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ライフイベントが理由の離職率は?

結婚・出産・育児を理由とする薬剤師の離職

結婚して仕事と家庭の両立が難しくなった、産休・育休が取れず離職せざるを得なくなった、一度企業に転職したが薬局に復職したい...など、現場から離職する理由は様々です。特に、女性が多い薬剤師の職場では、結婚・出産・育児を機に退職されるケースが多いと言えます。では実際に、結婚・出産・育児を理由にした離職率をご存知でしょうか。

厚生労働省発表『平成 29 年雇用動向調査結果の概況』によれば、結婚を理由とした離職率は、25歳以上においてパートよりも正社員で働く方が高い傾向にあります。これは結婚後、正社員としてフルタイムで働き続けることがパートで働くより難しいという実態によると考えられるでしょう。なお、結婚による離職率が最も高いのは25~29歳でした。

出産・育児を理由とする離職率は、25~29歳から35~39歳までにおいて正社員よりもパートの方が高い傾向にあります。最も出産・育児による離職率が高かったのは、30~34歳でした。しかし、その他の年代を見ても大きく減ることはないため、仕事から離れても再び復帰されるケースが全年代で多いことがわかります。

出産と育児のために離職するワケ

正社員や条件を満たせばパートでも、産休や育休の制度を活用することができます。しかし実際は、「産休・育休の実績がない」「会社から理解が得られない」などの理由で、やむなく離職せざるを得ない方も少なくありません。

また、育児に専念するために、一旦仕事を辞める方もいます。薬剤師の仕事は肉体的・精神的に負担がかかる場面が多くあります。そのため、出産して数ヶ月で復帰するのは難しいと判断して辞める女性がたくさんいるのです。

そうして、一度仕事を辞めたとしても、しばらくして育児が落ち着いた頃に、薬剤師の資格を活かしてもう一度復帰を希望する方がいらっしゃいます。とは言え、専門性があり高収入でもある薬剤師の資格を活かして働きたいと思う反面、命に関わる仕事であるためブランクが心配で再就職を躊躇する方が多いのが現状です。

ブランクってどのくらいの期間?

よく使われる、「ブランク」という言葉。実は、どれくらいの期間か明確な定義はありません。そうした中で、目安の期間となっているのが、薬価や調剤報酬が改定される2年間です。

もちろん、現場から離れる前に、どれだけの経験があるかでも変わってくるので、一概に期間だけでスキルの低下を測ることはできません。「休職前に2年しか働いていない」のと、「10年間フルタイムで働いていた」のでは知識の深さと技術の習熟度が異なるためです。

もし、自分が通用するか気になるなら、転職支援サービスに登録することをおすすめします。専任のコンサルタントに相談して客観的に判断してもらうことができるでしょう。

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復帰する場合の職場選びのポイント

復帰する場合の職場選びのポイント

復帰の際は、「ブランク明けの薬剤師に寛容である」など働きやすい職場であると安心ですよね。そこで、ブランク明けの方におすすめ、『○○な職場』をまとめてみました。

頼れるベテラン薬剤師がいる職場

ブランク明けは、新薬に関する知識の吸収に苦労される方が多くいます。「新しい薬の使い方が分からない...」「処方意図が読めない...」など不安に感じる場面が多いそうです。

だからこそ、疑問や不安を感じた時に、すぐに相談できるベテランが揃っていた方が安心です。薬剤師の仕事は、臨機応変な対応を求められる機会が多くあるので、ベテランの揃っている安定した薬局を選んだ方が安心でしょう。

処方箋枚数あたりの人数が多い職場

薬剤師数に余裕がある薬局ならプレッシャーを感じることは少ないでしょう。最低限の人数しかいない薬局だと、教えてもらえる時間が十分に確保できなかったり、すぐに一人前の戦力として期待されてしまったりしてしまいます。

不安を抱えながら焦って仕事をすると、ミスに繋がります。ポイントは、処方箋枚数だけで判断するのではなく、枚数あたりのスタッフ数が多い職場を選ぶことです。

教育制度が整った中規模以上の薬局

新卒薬剤師は、一通りの知識やスキルを身につけられる研修を受けることができます。座学研修や実践研修など様々なプログラムの研修を受けて、時間をかけて一人前になる。しかし、中途入社の薬剤師の場合、そうした研修が用意されていないことが殆どです。

しかし、中規模の薬局や全国チェーンの大規模薬局では、新卒同様の充実した研修を用意していることがあります。もし調剤スキルに不安が大きいようならば、入社前に教育体制を確認し、研修を受けられる薬局を選びましょう

ブランクから復帰するための勉強法

ブランクから復帰するための勉強法

復帰の際は、出来る限り知識や感覚を取り戻しておくと良いでしょう。家でもできる勉強法の中でも、ブランク明けの方におすすめの勉強法についてまとめました。

1.インターネットを活用する

PMDAの添付文書検索ページ」や「JAPICの添付文書検索ページ」など、業務で見ることの多いページは目を通しておきましょう。新薬に関する勉強は添付文書を読むことが基本です。さらに、製品ごとに企業の医療関係者向けページを確認すると知識が深まります。

2.e-ラーニングを受講する

パソコンやスマートフォンを通して家で出来る勉強法のひとつが、e-ラーニングです。中でも、「かかりつけ薬剤師」の制度が始まり、注目が集まる認定薬剤師の取得に必要な単位が取れるものをおすすめします。たとえば、日本調剤監修の『JPラーニング』があります。

3.様々な勉強会に参加する

「日本薬剤師研修センター」のホームページに掲載されている勉強会情報から、気になるものに参加しましょう。勉強会の種類は、地域の薬剤師会が主催する勉強会、医薬品メーカー主催の勉強会、病院主催の勉強会などがあります。日頃からチェックしておきましょう。

4.『認定薬剤師』の取得を目指す

1~3の勉強法により、認定薬剤師の取得を目指すのはいかがでしょうか。認定薬剤師を取得すれば、現役薬剤師に引けを取らないレベルの知識量を得ることが可能です。最新知識をキャッチアップできていれば自信に繋がり、現場復帰への不安も和らぐでしょう。

自分にあった働き方を選ぼう

自分にあった雇用形態を

復帰する際、正社員として働くのか、それともパートとして働くのか。雇用形態に悩む方は多いのではないでしょうか。仕事と家庭の両立に加えて、扶養内で働くかどうかも、働き方を決めるポイントです。

扶養内で働きたい場合は、働き過ぎにご注意を。薬剤師は、他の職種と比べて時給や月給が高く、思うより多く働けないことが多くあります。生活面とやりがいのバランスを見ながら、希望に合った働き方を選びましょう。

長期のブランク明けはパートがおすすめ

5年・10年とブランクが長く、仕事についていけるか不安がある場合、パートやアルバイトとして働くこともおすすめです。

最初の頃は、長時間労働自体を負担に感じることも考えられます。一旦は非正規雇用で働いて、慣れてきた頃に余裕があれば正社員への切り替えを考えてみてはいかがでしょうか。

この場合は、派遣ではなくパートを選ぶことがポイントです。派遣は基本的に即戦力としての活躍を求められるため、ブランクがある場合は受け入れて貰うことができません。

短期のブランクなら正社員復帰も

休んでいた期間が短い場合は、最初から正社員として復帰するということもおすすめです。

自身の感覚としては、現場から少しでも離れると不安かもしれませんが、求人条件から見るとブランクが1年未満であれば問題ないと判断されることが多くあります。

また、派遣薬剤師として働くことも視野に入れると良いでしょう。1年以上のブランクがあれば即戦力としての活躍が難しいとされることが多いですが、1年未満のブランクであれば、比較的受け入れて貰える可能性が高いです。パートよりも時給が高く自由度も高い働き方である派遣で復帰するチャンスは十分にあります

「半日勤務」や「扶養内勤務」などの希望を考慮して職場を選ぼう

保育園のお迎えなどを考えるとフルタイムで働くのは厳しい。そう考える方の多くは、「午前だけ」「夕方だけ」とパートで働くことを選んでいます。正社員や派遣はフルタイム勤務が基本になるので、何らかの理由で時間的な制約があるならパートをおすすめします

また、パートで週2~3日や半日といった働き方をする場合は、「扶養内」で働くかも視野に入れて職場を検討してください。薬局によってはフルタイムの薬剤師しか採用しない場合もあるので、紹介会社を通じて扶養内勤務でも可能な職場を見つけて貰うようにしましょう。

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安心して働ける職場を探しましょう

【ブランクがある薬剤師が復職する際の職場選びのポイント/ブランクを埋めるための勉強法/復帰後の雇用形態の選び方】などをご紹介しました。少しは不安が和らぎましたでしょうか?

復帰してすぐは不安でいっぱいかもしれません。しかし、日々業務に向き合う内に、次第に勘を取り戻せるはずです。心配しすぎで、復帰を諦めるのは勿体ないと思います。

無理のない復帰には、職場選びと自己研鑽が大切です。自分が安心して働ける職場を見つけること、家庭と両立しつつ薬剤師として活躍すること、どちらも実現できるといいですね。

ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2019/07/31

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