- 公開日:2019.07.05
転職のしやすさが命取り!?転職を失敗しないために薬剤師が気を付ける4つのこと
医療系職種は求人数が多く、転職しやすいことで知られています。薬剤師の場合も、薬剤師免許は国家資格であり、取得する難易度が高いことから、転職しやすいと言えるでしょう。
とは言え、転職回数を厳しくチェックされる職場もあるため、不用意に転職をくり返すと今後のキャリアに影響を及ぼす恐れがあります。
そこでこの記事では、【薬剤師の転職市場/転職を失敗する原因/転職活動前にやるべきこと】について、詳しく解説していきます。
薬剤師の転職市場は?
厚生労働省が発表した労働市場分析レポートによると、医師/歯科医師/獣医/薬剤師の有効求人倍率は10.05倍(2013年度時点)。有効求人倍率は、求職者1人に対して何人分の求人があったかを示す数字です。数字が大きいほど転職しやすいとされており、全職種の平均が1.37倍という実態からも、医療系職種の転職市場は売り手市場であると分かるでしょう。
実際に、薬剤師の求人数は多く、薬剤師が慢性的に不足している地域では、相場以上の条件で募集していることも珍しくありません。
転職に有利な状況ではありますが、"理想の転職"が必ず叶うということではないので注意が必要です。やみくもに転職活動を進めてしまえば、失敗する可能性があります。
薬剤師の転職が失敗する4つの原因
薬剤師が転職を失敗してしまう原因は様々です。ここでは、その中でも代表的な事例をご紹介していきます。
①転職理由を明確にできていない
転職を失敗する薬剤師は、『転職理由を明確にできていない』ことが多くあります。いまの職場が嫌だから、といった漠然とした理由で転職してしまうと、転職することが目的となり上手くいかないことが多いでしょう。
人間関係、年収などの待遇面、ワークライフバランスなど転職理由は人それぞれです。それを明確にするためにも、「今の職場の何が嫌なのか」「解決する方法はないのか」「転職して何をしたいのか」などを考えることが大切です。
②自分に合う職場が分かっていない
同じ調剤薬局でも、「スピーディーな作業が求められる職場」や「患者さま一人ひとりとじっくり向き合える職場」など個々の特徴があります。条件が良かったとしても、自分に合わない職場への転職は避けなくてはなりません。
性格やスキルを見つめ直し、どんな職場が向いているか考えてみましょう。一人で判断することが難しければ、転職コンサルタントに相談することをおすすめします。
③求人票の内容だけで決めている
年収・勤務時間・業務内容など、求人票の内容だけを見て判断するのは避けましょう。転職してみたら、「年収は上がったが想像以上に激務だった」「職場の人間関係でつまずいてしまった」というケースも少なくありません。
実際の現場に足を運んでみる、エージェントに雰囲気を聞いてみるなど、求人票を見ただけではわからない情報を収集することが大切です。
④自分一人で転職しようとしている
売り手市場と言われる薬剤師の業界ですが、転職を希望する薬剤師も多いので、好条件の求人を自分の力だけで見つけることは困難です。
そこでおすすめなのが、経験豊富なコンサルタントを活用すること。求人の紹介だけでなく、転職活動のアドバイスをもらうことやキャリアの悩みを相談することも可能です。エージェントと二人三脚で転職成功を勝ち取りましょう。
薬剤師が転職前にすべき4つのこと
「転職しよう」と決めた場合、薬剤師が転職前にするべきことは何でしょうか?転職に失敗しないためにも、目を通した上でしっかりと準備することをおすすめします。
1.転職したい理由を明確にする
まず始めに、なぜ転職したいのかといった転職理由を明確にすることが大切です。「年収を上げたい」「○○に挑戦したい」など、叶えたい希望などを箇条書きでまとめましょう。
転職理由が明確であれば、履歴書を書くときに頭を悩ませなくて済みます。採用面接のときは、スムーズな交渉まで出来るでしょう。
2.優先順位を明確にしておく
転職で叶えたい希望などをまとめる際は、優先順位をつけましょう。
転職活動を進めていくと、あれもこれもと希望する条件が増えてしまい、本来の目的があいまいになることがあります。箇条書きでまとめた中で、最も叶えたい希望が一番の転職理由です。それを軸として持てば、職場選びに失敗する可能性も少なくなるでしょう。
3.希望を伝えるときは具体的に
経験豊富なコンサルタントの力を借りることも、転職成功の近道です。
自身の希望をまとめて優先順位をつけたものを元に、職場の希望などを伝えましょう。上手く伝えられないと自分に合った求人を紹介してもらえないことも。伝えるときは、外せない条件、自分が積みたい経験、重視していることなどを具体的にして伝えましょう。
4. 積極的に情報を集めておく
コンサルタントの話や求人票だけで判断するのではなく、追加で情報を集めましょう。ホームページを見たり口コミを調べたりと、様々な角度で情報収集することがポイントです。
その中でも、実際の職場に足を運び、営業中の様子やスタッフのやり取りを確認することができれば、転職失敗のリスクを大きく下げることができますね。
売り手市場とは言え、転職は慎重に
今回は、【薬剤師の転職市場/転職を失敗する原因/転職活動前にやるべきこと】について詳しく解説していきました。
長らく売り手市場が続いている薬剤師の業界において、転職のハードルはそれほど高くありません。しかし、転職がしやすい故に失敗してしまい、転職を繰り返さなくてはならない状況に追い込まれてしまうこともあります。
この記事を参考に、しっかりと準備や対策を行い、転職成功を勝ち取ってくださいね。
ファルマラボ編集部
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