キャリア&スキルアップ
  • 公開日:2020.09.28

薬剤師が正社員で働くメリットとは?転職を機にキャリアについて考える

薬剤師が正社員で働くメリットとは?転職を機にキャリアについて考える

働き方改革によって、正規雇用と非正規雇用の待遇差が改善されるようになり、これまでの働き方は大きく見直されようとしています。薬剤師においても、個人の事情やワークライフバランスの改善を目的に、「正社員」以外の働き方を選択する方も増えつつあります。

この記事では、正社員で転職を考えている薬剤師に向けて、薬剤師が正社員で働くメリット・デメリットについて解説します。また、正社員以外の働き方についても考えていきます。

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薬剤師が「正社員」として働くということ

一般的に「正社員」とは、企業に正規雇用で雇われた労働者のことをあらわしています。企業と労働者の間で雇用期間の取り決めがなく、会社が決めた所定労働時間で働くことが特徴です。基本的には、労働者が望めば終身雇用として、定年まで働くことが可能です。安定した働き方が魅力の正社員は、多くの社会人が一度は経験する働き方といわれています。

薬剤師の場合は、1日8時間の週40時間労働を所定労働時間として、週休2日制やシフト制による契約が一般的です。しかし、近年では、正社員であってもフレックスタイム制や時短勤務などの変形労働が認められたり、週休2.5~3日などの柔軟な条件で募集を行う企業も増えています。

薬剤師の働き方の種類とは?正社員薬剤師以外の働き方

薬剤師のイメージ

薬剤師は国家資格によって職能が認められる職業であるため、比較的柔軟な働き方を選択できます。「正社員」以外にも、「契約社員」「派遣社員」「パート社員」など、様々な働き方が認められています。ここでは、正社員の働き方との違いについて解説していきます。

契約社員

契約社員は、常勤ではあるものの、企業と労働者の間で期限を定めた雇用契約を結ぶことが特徴です。契約期間終了後も働き続ける場合には、再び契約を結ばなくてはなりません。その際、本人が望んだとしても、契約が更新されないケースもあります。

派遣社員

派遣社員とは、人材派遣会社と雇用契約を結び企業に派遣される社員のことをあらわします。実際に働く企業との雇用関係はなく、あくまで派遣会社と雇用関係にあることが特徴です。

パート社員

パート社員とは、「パートタイム労働法」という法律によって定められた、短時間労働者のことをあらわします。非常勤として正社員よりも短い所定労働時間で働き、勤務日数や時間の融通が利きやすいことが特徴です。

薬剤師が「正社員」で働くメリット

薬剤師のイメージ

様々な働き方が選択できる薬剤師ですが、ここでは「正社員」として働くメリットについて解説します。

やりがいや責任の大きい仕事ができる

正社員のメリットとして、仕事における裁量が大きいことが挙げられます。多くの企業では、雇用形態ごとに担当する業務内容に差をつけており、正社員にしか任されない仕事も数多くあります。仕事によっては大きな責任がともなう場合もありますが、仕事のやりがいにもつながります。

研修や勉強会など教育制度が受けられる職場で働ける

キャリアアップにおいて有利であることも、正社員のメリットのひとつです。多くの企業では、従業員の長期的な活躍を目的として、豊富な研修制度が用意されています。自分自身で研修や勉強会に参加しようとすると、多大なコストが必要になりますが、正社員であればこれらの制度を会社負担で利用できます。

昇給・賞与など福利厚生が受けられる

雇用期間に定めのない正社員は、基本的に定年まで安定して働き続けられます。長く働くことで年収や賞与が上昇していくのに加え、社会保険や各種手当などの福利厚生におけるメリットが大きいことも特徴です。失業リスクが低く、社会的な地位や信用も高く、住宅購入時や開業時の融資においても、優遇される傾向にあります。

多くの経験を積み、薬剤師としての市場価値を高められる

たとえば、近年注目されている「かかりつけ薬剤師」として活躍するためには、「当該薬局における1年以上の勤務」や「週4日以上32時間以上の勤務」といった要件を満たさなくてはなりません。雇用期間に制限がなく、フルタイムで働ける正社員はこれらの要件を満たしやすく、薬剤師としての市場価値を高めやすいことも特徴です。また、正社員で長年勤め上げたキャリアは、転職においても大きな評価につながるでしょう。

薬剤師が「正社員」で働くデメリット

「正社員」として働くことによるメリットは数知れませんが、デメリットについても理解しておかなくてはなりません。ここでは、「正社員」として働くうえのデメリットについて解説します。

休日出勤や残業も場合によって発生する

正社員として雇用されると、休日出勤や残業が発生しやすいというデメリットがあります。前述の通り、正社員は非正規社員と比べて責任が大きく、業務の状況や会社の都合によっては、出勤しなくてはならないこともあるのです。休日出勤手当や残業代が支給される場合もありますが、「みなし残業制」を導入している企業も多いため、職場を選ぶ際には確認が必要です。

臨機応変な働き方が難しい

正社員の多くは、1日8時間の週40時間労働を所定労働時間として、フルタイムで出勤するのが一般的です。個人の都合で出勤日数や時間を調節することは難しく、臨機応変な働き方が難しいことがデメリットといえます。育児や介護などが必要な場合は、正社員以外の働き方を選択しなければならない場合もあるでしょう。

転勤がある場合も...

派遣社員や契約社員は、勤務地や業務内容の条件で仕事を選ぶことができるため、条件に含まれていない転勤は基本的にはありません。一方で、正社員は会社の人事による影響を受けやすく、異動や転勤が命じられることも。異動先や転勤先によっては、転居や単身赴任が必要となる場合もあるので、転職先を決めてしまう前に確認しておく必要があるでしょう。

「正社員」に向いている人・向いていない人

様々なメリットがある正社員は、魅力的な働き方のひとつ。雇用期間の定めがないため、長期にわたって安定して働けることや、賞与や昇給による給与水準の高さは、代表的なメリットと言えます。やりがいも大きく、長期的なキャリアプランを考えるうえでも、正社員の方が有利に働くことが一般的です。安定した働き方を希望する方や、キャリアの形成期にある若手の方は、正社員が向いていると言えるでしょう。

一方で、組織に所属している以上、会社の命令による休日出勤や残業、転勤などが避けられない場合もあります。臨機応変な働き方も難しいことが多いため、育児や介護などの個人の都合を優先させたい場合には、正社員以外の働き方が望ましいと考えられます。

まとめ

慢性的な人手不足が続いている薬剤師は、契約社員や派遣社員の募集も多く、パート社員の時給も比較的高額であることが特徴です。また現在では、正社員に劣らない条件で働く非正規労働者の方も増えています。

正社員一択で決めてしまう前に、「自分はどのような薬剤師になりたいのか」「3年後にどのようなキャリアでありたいのか」など、将来像を描いてみてはいかがでしょうか。そして、そのキャリアを実現するためには、どのような雇用形態であることが望ましいのかを考えたうえで職場選択をしましょう。

キャリアプランや雇用形態など、転職について迷ったときは専門のコンサルタントに相談するのがおすすめです。

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ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2020/09/28

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