服薬指導に活かす医薬品情報

ボグリボースの適応外使用について

Q

胃切除後の患者さんについてです。 以前に糖尿の薬が出ていたのが、今回は「ボグリボース」にかわりました。変更理由を伺ったところ、胃切除したためとのお答えでした。そういった使い方もあるのでしょうか?

A

胃切除後はダンピング症候群が起こることがあり、治療としてαグルコシダーゼ阻害剤が処方されることがあります。 ダンピング症候群には早期に起こるものと後期に起こるものがあり、ボグリボースは後期ダンピング症候群に対して使用されます。 胃切除により食物が急激に小腸へ流入すると一時的に高血糖が起こります。そのためインスリンが過剰に分泌され、2~3時間後に低血糖が起きます。 これが後期ダンピング症候群で、食事の急激な吸収を抑えるためにαグルコシダーゼ阻害剤が使用されます。 一方、前期ダンピング症候群は、食物の流入が起因となり食後30分以内に冷や汗や動悸、めまい、腹部症状が現れます。 薬物治療ではストロカインやペリアクチンなどが使用されます。
掲載日: 2010/02/12
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