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  • 公開日:2011.02.17

【業界を読む】 どうなる医薬品ネット販売!薬事行政を俯瞰する

薬剤師の皆さんこんにちは。
杉花粉がちらほら飛散して、花粉症の方はだいぶつらそうです。

さて、厚労省から医薬品ネット販売のパブリックコメントが公表されましたね。

内容は概ね反対意見の方が多い印象です。
ここで賛否を論じても意味がありませんので、薬事行政を俯瞰して見てみましょう。


なぜ登録販売者制度が生まれたか?
少子高齢化社会になった際、医療保険財政はどうなるのか?

・・・この2つはこんな感じで始まりました。

政府: 『医療財政が厳しくなるのは必然なので医療費を減らしたい。
     ちょっとした風邪や腹痛は病院にかからないで欲しい。』
患者: 『でも、病院の薬の方が効くし...』
政府: 『じゃあ、スイッチOTCを増やして薬局でも効く薬買えるようにしますから、
     病院にあまりかからないで下さい。』
薬局: 『薬剤師不足はどうするのか?』
政府: 『登録販売者制度というのを作って、薬剤師じゃなくても薬を売れるように
      しますから、薬剤師の確保は心配しないで下さい。
薬局: 『こっちはコストかけて登録販売者を育成しているのに、ネット販売は
      薬剤師も必要ないし、登録販売者もいらないじゃないか!』
政府 :『ネット販売は"当面"禁止にしますから安心してコストをかけて
      登録販売者を育成して下さい。』


そもそもの始まりは、医療保険財政難から始まった問題です。

薬剤師不足もあり一部のOTCの会社も、登録販売者制度は後押ししました。
ネット販売では、危険性や安全性はそもそも議論の対象外でした。

医薬品の危険性は、薬剤師であれば誰しもが実感しているかと思います。
政府の立場に立てば、ネット通販で薬を飲んで重篤な副作用が起こってしまうことよりも、
公共の福祉(医療保険財政を救う)を選んだのでしょう。

果たしてそれでいいのでしょうか?薬剤師の皆さんが出来ることはなんでしょうか?
 

ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2011/02/17

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