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  • 公開日:2021.09.02

薬局の採用担当者は薬剤師のココを見ている!本音を聞いてみた

薬局の採用担当者は薬剤師のココを見ている!本音を聞いてみた

薬剤師の転職市場は、売り手市場が長く続いてきましたが、新型コロナウイルス感染症の影響もあり少しずつ変化が訪れています。実際に、昨今の薬局薬剤師の転職動向や、企業が求める薬剤師の人物像はどのようなものなのでしょうか。

この記事では、薬局薬剤師の転職事情や採用担当者の声について、実際に企業の人事とやり取りを行う医療業界専任コンサルタントの意見をまとめました。ぜひ参考にしてください。

薬局の転職動向について

医薬分業の普及に伴い、薬局の数は年々増加しています。厚生労働省の発表によれば、2019年末時点では60,171軒でコンビニエンスストアよりも多いと話題になりました。そのなかで薬剤師数も年々増加しており、「平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」では、2018年12月末時点における全国の届出薬剤師数は311,289人であり、前年比3.3%の増加でした。

薬局も薬剤師も増え続けている状況にある一方で、直近では変化も起こっています。長らく売り手市場が続いている薬剤師業界ですが、社会保障費の抑制を目的とした調剤報酬の減算が引き続き行われていたり、新型コロナウイルス感染症の影響で処方せん枚数が減ったりと、大きな打撃を受けている薬局も少なくないのです。

この傾向は薬剤師の採用状況にも少なからず影響をおよぼしています。コロナ禍において、求職者数は増加傾向であるのに対し求人数は減少傾向にあり、人気の求人であれば倍率が20倍ほどになることもあるのです。とくにパート薬剤師や派遣薬剤師の求人はコロナ過で大きく減少しており、都市部ではその傾向が顕著になっています。

なお、中途採用の求人は退職者が増えやすい賞与後の7月や12月のタイミングで増加傾向にあります。また、処方箋枚数が増える繁忙期の前後も狙い目です。

求職者の売り手市場から求人者の買い手市場へ徐々にシフトしつつあるなか、転職を検討するタイミングはもちろん、これまで以上に自分の経験やスキルを採用担当者に正しく、かつ魅力的に伝えられるかがポイントになるでしょう。

大手薬局と中小薬局で求める人物像に違いはある?

求める人物像は、薬局の規模によって大きな差はありませんが、大手薬局は20代~30代の若手や異動・転勤が可能な方が優遇されやすいでしょう。一方で、中小薬局は大手と比べると即戦力となるベテラン薬剤師を求めている傾向にあります。また、両者とも中間管理職が不足している場合が多いため、管理薬剤師の要件を満たしている方や目指している方はアピールすることをおすすめします。

基本的には、次にお伝えするポイントをおさえることを意識しましょう。経験、スキル、マインドの3つの切り口から、採用担当者が求める薬剤師についてお伝えしていきます。

薬局の採用担当者が求める薬剤師とは?

薬局の採用担当者が求める薬剤師とは?

それでは実際に、薬局の採用担当者が求めている人物像について説明します。

経験

経験のなかでも、まず重視されるのはマネジメント経験です。とくに管理薬剤師として薬剤師を指導した経験がある方は必ずアピールしましょう。

また、少子高齢化を背景に在宅医療の経験は今後さらに重要性が増していくと考えられます。施設・個人宅それぞれの経験や医師と往診同行した経験があり、それらを面接でしっかりと伝えると採用担当者に良い印象を与えられるでしょう。

そのほか、かかりつけ薬剤師としての担当人数、後発医薬品使用体制加算や地域支援体制加算など加算の改善実績なども求められる職場も増えてきています。

スキル

スキル面では、まず自己研鑽を示すものとして資格の有無が見られるでしょう。とくに、認定薬剤師、指導薬剤師、専門薬剤師などの資格は、専門的な知識を有している事実だけでなく仕事に対する前向きな姿勢も伝えられます

なかでも認定薬剤師であれば糖尿病に関する資格、専門薬剤師であればがんや緩和ケアに関する資格などが求められます。国をあげて問題視されている疾病に対する専門知識やスキルを有していることは、大きなアピールポイントになるでしょう。

マインド

最後にマインド部分では、コミュニケーション能力や変化に対する柔軟性、協調性が求められます

採用担当者は自社でより長く働いてくれる人材を求めています。そのため、周囲と良好な関係を築けるか、柔軟な対応力はあるかのチェックが欠かせません。これは薬局に限らず多くの職場について同じことが言えるでしょう。

ほかにも、管理薬剤師を目指しているなどマネジメントへの前向きな姿勢や、国の方針に則った施策に対する協力的な姿勢も見られています

注意!印象を悪くするNGポイント

注意!印象を悪くするNGポイント

次に、書類に記載したり面接時に伝えたりするべきではないNGポイントも確認しておきましょう。

ネガティブな退職理由や言動

基本的に採用担当者は長期間にわたり就業してくれる人を求めているものです。そのため忍耐力がありそうか、同僚や患者さまと円滑なコミュニケーションを取れそうかは注視しています。

とくに退職理由はネガティブな表現になりやすいため伝え方に注意しましょう。前向きな表現になるよう事前にしっかりと準備しておくことが重要です。

たとえば職場の人間関係が理由で転職活動をしている場合は、前職(現職)での経験を説明したうえで、「○○気を付け改善するように努めたい」など経験から得られた気づきを、転職後に活かしていきたいと伝えられると良いでしょう。

柔軟性や協調性がない

薬局での勤務に限った話ではありませんが、薬剤師の働き方には柔軟性や協調性が求められます。たとえば近隣の薬局へのヘルプや異動、シフトの調整、薬局や企業全体での新しい施策など、様々な環境変化への対応力が必要です

自分自身の信念や考え方がある場合も、転職活動の場面では素直にすべて伝えるのではなく「協力できるように努力します」といった前向きな表現を意識しましょう

入社までの時期が長い

中途入社の場合は即戦力が求められる傾向にあるため、入社時期はなるべく転職希望先に合わせることをおすすめします。どうしても時期が合わない場合は、一度転職コンサルタントなどに相談してみるのも1つの手です。

ブランク期間がある

ブランクがある場合は、その期間中に薬剤師としてスキルを磨く勉強をしていたなど、前向きな姿勢が見えれば印象が悪くなることはないでしょう。育児や介護など、採用担当者が納得する理由であれば正直に伝えても問題ありません。

正社員経験が少ない

最近、あえて正社員として働かない方も増えています。そうした方が正社員として働きたい場合、正社員で働いてこなかった理由や自身のキャリアに対する考えをポジティブに説明しましょう

また、育児や介護などやむを得ない理由は正直に伝えて問題ありません。責任感や仕事に前向きに取り組む姿勢が伝われば、評価が落ちることはないでしょう。

転職回数が多い

20代であれば2社以上、30代であれば3社以上、40代であれば4社以上の転職経験があると、一般的に転職回数が多いという印象になります。ネガティブな理由を伝えるのは避け、自身のキャリアプランを実現するために転職をしてきたなど一貫性のある説明をするよう心がけましょう

また、転職回数が多いために得られた経験やスキルがあれば、即戦力としてアピールすることも重要です。

ポイントをおさえて希望の転職を叶えよう

薬局の転職動向は、これまで長らく続いた売り手市場から買い手市場へ徐々にシフトしつつあります。とくに都市部やパート、派遣薬剤師においてその傾向は顕著で、これまで以上に自身のスキルや経験、マインド部分を磨いていく必要があるでしょう。

ただ、自身のアピールポイントの魅力的な伝え方についてスムーズに話せる方はそう多くないかもしれません。とくに初めての転職の場合は、何から手をつけてよいのかわからない場合もあるでしょう。

転職活動で迷う場面があったら、薬剤師専門の転職コンサルタントを活用するのも1つです。希望条件に合った求人を見つけやすくなるほか、職務経歴書の添削や面接対策にも対応しているので、転職活動への不安が大きく減らせるでしょう。

この記事で説明したポイントをおさえ、転職コンサルタントを活用しながら、ぜひ希望の職場への転職を叶えてください。

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ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2021/09/02

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