- 公開日:2021.11.17
自分の強みがわからない薬剤師へ。みつけるためのポイントと活かせる職場を解説
仕事で活かせる強みは、同じ薬剤師でもそれぞれ異なります。転職活動では、自身ならではの強みを理解しアピールすることが重要です。とはいえ、「あなたの強みは?」といきなり聞かれると戸惑ってしまう方も多いでしょう。
この記事では、転職において自分の強みをみつける必要性とその方法をご紹介します。
また、実際にその強みが活かせる職場についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
自分の強みを知る必要性は?
毎日の業務のなかで、自分と向き合う、あるいは強みを問われる機会はほとんどありません。そのため、自分の強みがよくわからない方も多いのではないでしょうか。では、なぜ転職において「自分の強み」を知ることが必要なのでしょう。ここでは、2つの理由をご説明します。
【理由1】自分が活躍できる場をみつけられないから
転職先を探す際のポイントの一つが、「自分のスキルや経験、知識(=強み)を活かせるかどうか」です。せっかくの強みが活かせない職場では、転職後に大きな成果を出すのが難しくなってしまいます。
その結果、仕事にやりがいが見出せず転職を繰り返すことになりかねませんし、昇進・昇給にも影響を与えてしまうでしょう。強みの理解は、自分に適した活躍の場を探すために欠かせないのです。
【理由2】面接で自分自身をアピールできないから
選考時に求められる自己PRでも、強みは欠かせない要素です。面接で定番の「あなたの強みは?」という質問では、その返答から「入社後の活躍をイメージできるか」「自社のニーズにマッチした人材か」などを採用担当者が判断します。ありきたりな内容だったり、明確に根拠を示せなかったりすると、あなたを採用するメリットを感じられません。
とくに面接時は張り詰めた緊張感のなか、あらゆる質問に臨機応変に回答することが求められます。その際、しっかりと自らの言葉で強みを伝えられなければ、採用確度は下がってしまうでしょう。
自分の強みをみつけるための方法
それでは、具体的にどうすれば自分の強みをみつけられるでしょうか。その方法について、ここで解説していきましょう。
自己分析
自分自身と向き合い、長所や短所、考え方の傾向、経験などから自分の強みを探る方法です。
まずは、自分の人生でこれまでに起きた出来事を時系列で書き出してみてください。その出来事に対して何を感じ、どのように困難を乗り越えてきたのかを具体的に挙げてみましょう。どんなときに喜びややりがいを感じたのかも大切なポイントです。またそれと同時に、過去の業務経験なども棚卸しを行ってみるのがおすすめ。そのなかに自分の強みが隠れている場合が多くあります。
他己分析
自分について第三者に聞いてみることで、客観的にあなたがどのような人だと思われているのかわかります。自己分析と同様、長所や短所などを質問してみてください。ダイレクトに「私の強みは何だと思う?」と質問してみるのもよいでしょう。
転職では、初めて会う面接官があなたを見て評価します。そのため、客観的な目線で自分の強みや弱みを理解しておくことは大切です。
弱みから強みをみつける
よく「自分には良いところがないから、強みもみつからない」という方がいます。そのような場合は自己分析をしても、短所ばかりが出てくるかもしれません。短所からは弱みばかりが浮かんでくるでしょう。しかし弱みは、発想を変えることで強みに置き換えられます。
たとえば、「物事を考え過ぎて前に進むのが遅い性格」なら、「感情に流されて動くのではなく冷静かつ慎重に物事を判断できる」ともいえます。あるいは「言いたいことがあると、空気を読めずにすぐ発言してしまう」なら、「周囲に流されず自分の意見を伝えることができる」とも考えられるでしょう。
自分では弱みだと感じている部分が、実は強みでもあるケースは多いのです。
企業研究
自分の強みを知ることと並行して、相手を知ることも重要です。転職したいと考えている職場が、「どのような課題を抱えており、どのような人材を求めているのか」をまずは調べてみてください。そこから、「それに対して自分なら何ができるか」を考えます。
相手の課題を解決できる、あるいはニーズを満たせる経験や知識があるのなら、それがアピールポイントになります。
薬剤師が自分の強みを活かせる職場は?
自分の強みやアピールポイントがわかったら、それがどのような職場で活かせるか考えましょう。ここでは、いくつかの強みを例示してご紹介します。
環境適応力が高い
転職すれば働く環境は大きく変わります。仕事内容や取り扱う薬剤などはもちろん、人間関係や職場の雰囲気なども異なるでしょう。
環境適応力が高ければ、スムーズに職場へ馴染んで早い段階での活躍が期待できます。
パソコンが得意
パソコンスキルが薬剤師の職場で重宝されることも少なくありません。Excelを使用したりWordで文書を作成したり、趣味や副業でパソコンを活用している方は一つの強みになります。
とくに企業薬剤師やデータマネジメントをはじめとした臨床開発職などは、パソコンの利用が多いためパソコンへの苦手意識があったり、不慣れだったりすると採用確度が下がってしまう場合もあります。
円滑にコミュニケーションが取れる
コミュニケーションが得意な方なら、多くの人と接する機会のある職場で強みを活かせます。職場はドラッグストアや薬局などでの接客や窓口対応に限りません。
たとえば病院薬剤師なら、周囲の薬剤師はもちろん看護師や医師など様々な職種の方とやり取りが求められます。あるいはCRCやCRAなどの臨床開発職も多職種との関りが多く、業務上での円滑なコミュニケーションが欠かせません。
特定領域における経験と知識を持っている
過去に取り扱ってきた薬剤、あるいは関わってきた領域について深い経験と知識があるなら、そこに特化した職場への転職がおすすめです。場合により、専門資格を取得することもキャリアを積むための有効な手段となります。
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知的好奇心が強い
自ら興味関心をもって学べる知的好奇心の強い方なら、これまで経験したことのない分野への転職がキャリアの幅を広げるよいきっかけになるでしょう。とくに専門性が高くなるほど、継続的な知識の習得が必要です。
未経験の業種や職種への転職でも、知的好奇心という強みをうまくアピールできれば、採用の可能性は高まるでしょう。
転職コンサルタントの活用も一つの方法
どうしても自分の強みがわからないという方は、転職コンサルタントを利用するのもおすすめです。面談でのヒアリングをもとに、あなたがアピールするべき強みをみつけてくれるでしょう。
面談は、いわばプロによる他己分析の場。さらにその強みから、自分にマッチした求人を紹介してもらえる点がメリットです。自分の強みは理解できたものの、どのような職場で活かせるかがわからないという方もぜひ利用してみるとよいでしょう。
自身の強みを把握し、活躍できる職場への転職を目指しましょう
この記事では、薬剤師が転職するうえで自分の強みを理解することの重要性と強みをみつける方法ついてご紹介しました。自分の強みは薬剤師としてのキャリアを積むなかで、どんどん変化していくものです。
同じ職種でも、職場によってどのような強みが活かせるかは異なります。強みをみつけたうえで転職活動が難航するのであれば、それはアプローチすべき企業が誤っているのかもしれません。
今回ここで取り上げた方法を継続的に実践して、あなた自身の強みもアップデートしていきましょう。もし強みが明確にならないのであれば、転職エージェントに相談してみるのもよい方法です。
ファルマラボ編集部
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