- 公開日:2019.10.08
薬剤師が仕事と家庭を両立するコツとは?難しいときの対処法などをご紹介
国家資格を取得し、薬剤師となったものの、結婚と出産を機会に仕事を続けることが難しくなるケースは非常に多いです。薬剤師は基本的に立ち仕事。さらに、患者さまへの思いやりある対応と、ミスが許されない精密な作業が求められます。
体力的にも精神的にも疲弊し、仕事と家庭を両立することに難しさを感じる方も多くいらっしゃるでしょう。しかし、働き方を工夫したり、家族の協力を得られたりすれば、決して難しいことではないのです。
そこで今回は、【仕事と家庭を両立するコツ/両立が難しい時の対処法】などについてお伝えしていきます。薬剤師としてのキャリアを諦めずに働き続けたい方、必見です。
仕事と家庭を両立したい理由は?
働く上で大切なのは、「なぜ仕事を続けたいのか」を明らかにすることです。目的が明確になれば、仕事へのモチベーションが高まりますし、家庭との両立に対する意欲も高まるでしょう。いま一度、自分の考えを確認してみてください。たとえば、下記のような目的を胸に抱く方々がいらっしゃいます。
薬剤師のキャリア形成のため
「医療に関わる仕事がしたい」「地域社会に貢献したい」など様々な目的を持ち、薬剤師を志したはずです。その目的は、一定期間働くだけで達成できるものではなく、薬剤師として働き続けた果てに達成できるものではないでしょうか。
大切なのは、能力とスキルを高め続けること。結婚や育児で休職しても、資格を活かして復帰できるので、継続したスキルアップが可能です。働く大変さはありますが、仕事のやりがいを感じつつ、薬剤師としてのキャリアを積み重ねられるでしょう。
社会とのつながりを持つため
家庭に入ると、家族や親戚など交友関係が狭まり、社会との距離を感じるようになる方も多いようです。気持ちが閉鎖的になったり、刺激が足りないと感じたりして、ストレスを抱いてしまう場合があります。
その点、薬剤師は様々なつながりを持てる仕事です。患者さまをはじめ、医師やMRなど、多種多様な人たちと接する機会があります。その中で、自身の新たな一面を発見したり、社会貢献をしている実感も得られたりするでしょう。
家計全体の収入を増やすため
「貯蓄がしたい」「生活に余裕が欲しい」など、金銭的な理由から働き続けたいと考える方も多いのではないでしょうか。特に結婚後となると、「独身の頃は自由に買い物できたのに...」と少し窮屈さを感じることも多いでしょう。
薬剤師として働くと、週3日の1日4時間の勤務でも、月10万円前後は稼ぐことができます。収入が増えれば生活に余裕が生まれ、貯蓄や趣味のためにお金を使うことができるようになるでしょう。買いたいものを我慢しなくても良くなるかもしれません。
仕事と家庭を両立するためのコツ
仕事と家庭を上手に両立している同僚を見て、羨ましく思ってはいませんか。しかし、そつなくこなしているように見えて、実際には多くの努力をしているのかもしれません。仕事と家庭を両立するには上手くバランスを取ることが必要です。一体、上手に両立している人は、どのようにバランスを取っているのでしょうか。
やるべき事に優先順位をつける
1日は24時間しかありません。仕事のこと・家庭のことを完璧にすべてこなそうとするにも限度があります。上手く両立している人は、1から10まで全力で取り組んでいるのではなく、「優先順位」をつけることで対処しているのです。
まずは、自分ではなければならない仕事か、他人にお願いできる仕事なのかを明確にしましょう。その上で、今日中に終わらせなければいけないのか、明日や明後日になってしまっても良いのかを判断し、優先順位をつけて取り組んでいくことをおすすめします。
完璧を求めず適度に力を抜く
完璧主義な人こそ、両立に失敗してしまい、苦しくなってしまうもの。仕事と家庭を両立させるには、どちらも100%を目指さないことも大切なテクニックです。
命に関わる重要な役目を果たす薬剤師の仕事では、失敗は許されません。だからこそ、ほかの業務で仕事量や完成度を調整することはできませんか? 仕事で調整できなければ、家事や育児では肩の力を抜いてみることをおすすめします。自身が完璧を求めすぎているだけで、力を抜いても問題なかったり、上手くいったりすることもあるでしょう。
仕事と家事の中に喜びをみつける
「やらなければいけない」と思うほど、仕事も家庭も窮屈に感じて辛くなってしまいます。ストレスを感じないためにも、楽しさを感じたり喜びを感じたりするポイントを見つけてみましょう。些細なことでも前向きに取り組むことで、ストレスは感じにくくなるものです。
たとえば、「患者さんに一つでもアドバイスをしよう」と決めて実行したり、「『ありがとう』と言われると嬉しい」とやりがいを感じる瞬間を探したりしましょう。家事も淡々とこなすのではなく、小さな発見や喜びをポジティブに見つけていくことが大切です。
仕事と家庭の両立に疲れたら...
仕事と家庭の両立は一筋縄ではいきません。日々の積み重ねで疲れが溜まってしまうこともあるでしょう。「疲れたな...」と感じるようになったら、早めのケアが大切です。
自分自身を認めて褒める
仕事と家事の両立に疲れたとき。「疲れて当然だ」と諦めることも大切です。あなたはたった1人しかいないので、何事にも限界があります。「もっと他の人は頑張っているのに...」と自己嫌悪に陥る必要はないのです。キャパシティには個人差があるため、友人や他人と比較しないようにしましょう。「十分頑張っている」と自身を認めてあげましょう。
家族に協力をお願いする
掃除、洗濯、ゴミ出し、買い物、子どものお世話など、家族に頼めることはドンドンお願いしましょう。子どもにお手伝いしてもらうのも良いかもしれませんね。また、食洗機や乾燥機付き洗濯機、おそうじロボットなど便利な電化製品を導入するのも良いでしょう。家庭の中にも、効率化できる部分が少なからずあるはずです。
好きなことでストレス解消!
好きなことや楽しいことをする時間を持つようにしましょう。何かを削って時間をつくったり、誰かを頼ることで時間を捻出したりと、少しの工夫によって自分の時間を確保できることも。特にやりたいことがない人は、短時間の昼寝で疲れをリセットするのもおすすめです。家族と一緒に普段は行かない場所に行ってみるのも、気分転換になりますよ。
転職や働き方を変える方法もあり
いろいろ工夫をしたけれどストレスを感じて楽しく働けなくなってしまったら、危険なサインです。限界に達する前に、職場や働き方を見直してみましょう。
転職して職場を変えてみる
いまの職場が激務だったり、仕事量が多かったりする場合は、転職を検討することもおすすめです。「処方箋枚数あたりの人数が多い職場」「オートメーション化が進んでいる職場」など働きやすい薬局を選ぶ基準はいくつもあります。
仕事と家庭を上手く両立するには、通勤時間も大事です。1時間もかかるなら、30分の職場に変えるだけで、1日あたり1時間の余裕が生まれます。自由に使える時間が増えることをメリットと感じるのなら、ひとつの手ではないでしょうか。
パートや派遣など働き方を変えてみる
就業時間を短くすることで、仕事と家庭が両立できるのであれば、パート勤務も検討してみましょう。週5勤務から週3勤務に変えるだけでも余裕が生まれるはずです。
しかし、パート勤務は年収が大きく下がる可能性があります。生活水準を保つなら、派遣薬剤師として働くのが良いでしょう。ただし、雇用が不安定になりやすく職場が頻繁に変わることも。メリット・デメリットを踏まえた上で働き方を見直すことをおすすめします。
「自分に合う働き方は?」と思ったら、専門のコンサルタントに相談してください。医療業界に特化した『ファスマスタッフ』には、正社員・パート・派遣と幅広い案件が揃っています。薬剤師転職支援19年と実績も豊富なので、ぜひ相談してみてはいかがでしょう。
自分の働き方を見つめ直して、仕事と家庭の両立を目指そう
仕事と家庭の両立について、お役に立てそうなヒントは得られましたでしょうか?決して簡単なことではありませんが、ちょっとした工夫で大きく改善できることがあるはずです。
仕事と家庭の両立に悩んだら。まずは、仕事の目標を明確にすること。そして、働き方を見直したり、家事の効率化を図ったりしましょう。ただし、限界を超えてしまいそうなら、職場を変えることも視野に入れ、自分の働き方について考えてみてください。
日々を快適に過ごせるよう、様々な選択肢を試したり検討したりして、納得のいく仕事と家庭の両立を目指してくださいね。
ファルマラボ編集部
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