服薬指導に活かす医薬品情報

タケキャブ錠

Q

何のお薬?用法・用量は?

A

1.「胃潰瘍、十二指腸潰瘍」

1回20mgを1日1回経口投与します。また、胃潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とします。


2.「逆流性食道炎」

1回20mgを1日1回経口投与します。また、4週間までの投与とし、効果不十分の場合は8週間まで投与することができます。さらに、再発・再燃を繰り返す維持療法においては、1回10mgを1日1回経口投与しますが、効果不十分の場合は、1回20mgを1日1回経口投与することができます。


3.「低用量アスピリン投与時、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制」

1回10mgを1日1回経口投与します。


4.「ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助」

1回20mgを1日2回7日間経口投与します。

Q

使用上の注意点は?

A

肝障害、腎障害のある患者さま、高齢者には慎重投与となっています。逆流性食道炎の維持療法においては、再発・再燃を繰り返す患者さまに対し投与することとし、本来維持療法の必要のない患者さまには投与しません。寛解状態が長期にわたり継続する症例で、再発する恐れがないと判断される場合は1回20mgから1回10mgへの減量又は休薬を考慮します

Q

作用機序は?

A

酸による活性化を必要とせず、可逆的でカリウムイオンに競合的な様式でH, K‐ATPaseを阻害します。タケキャブは塩基性が強く胃壁細胞の酸生成部位に長時間残存して胃酸生成を抑制。消化管上部の粘膜損傷形成に対して、強い抑制作用を示します。

Q

注意すべき副作用は?

A

主な副作用は便秘と下痢です。ヘリコバクター・ピロリの除菌に用いるアモキシシリン水和物、クラリスロマイシンでは、偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあり、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止する等、適切な処置を行う必要があります。

Q

禁忌は?

A

アタザナビル硫酸塩(レイアタッツ)、リルピビリン塩酸塩(エジュラント)を投与中の患者さまには禁忌です。

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派遣薬剤師のススメP
掲載日: 2020/04/02
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります