ビバンセカプセル
Q |
何のお薬?処方目的は? |
A |
効能・効果は「小児期における注意欠陥/多動性障害(AD/HD)」です。6歳未満及び18歳以上に対する有効性及び安全性は確立されていません。 18歳未満で治療を開始していても、18歳以降継続する場合には、治療上の有益性と危険性を考慮して慎重に投与します。 |
Q |
用法・用量は? |
A |
通常、小児にはリスデキサンフェタミンメシル酸塩として30mgを1日1回朝経口投与します。 食事によりTmaxは遅延しますが、Cmax及びAUCに差は認められませんでした。不眠のおそれがあるため、就寝時間等を考慮し、午後の服用は避けます。 症状により、1日70mgを超えない範囲で適宜増減しますが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日量として20mgを超えない範囲で行います。 高度の腎機能障害(GFR30mL/min/1.73㎡未満)では、1日50mgを超えて投与しないこと、透析患者等では、更に低用量の投与を考慮します。 |
Q |
作用機序は? |
A |
ドパミン(DA)トランスポーター及びノルアドレナリン(NA)トランスポーター阻害作用並びに脳内におけるDA及びNAの遊離促進作用の結果、シナプス間隙のDA及びNA濃度が増加することに起因すると考えられています。 |
Q |
警告・禁忌は? |
A |
流通規制等について警告に記載されています。 重篤な心血管障害、甲状腺機能亢進、過度の不安、緊張、興奮性のある患者、運動性チック等、薬物乱用の既往、閉塞隅角緑内障、褐色細胞腫は禁忌です。 |
Q |
注意すべき副作用は? |
A |
主な副作用は、食欲減退(79.1%)、不眠(45.3%)、体重減少、頭痛、悪心等です。重大な副作用として、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、心筋症、依存性が報告されています。 |
Q |
相互作用は? |
A |
MAO阻害剤を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者には投与禁忌です。尿のpHが変化する薬剤、セロトニン作用薬、メチルフェニデート製剤は併用注意となっています。 |
Q |
流通規制について |
A |
AD/HDの治療薬である本剤及びコンサータ(メチルフェニデート)は乱用・依存性リスク及び不適正使用・目的外使用のリスクを低減するため、講習を受け、登録された医師のみが処方可能となり、調剤についても講習を受講した薬剤師がいる登録された薬局のみ可能となります。さらに、重複投与や不適正な入手防止のため、患者情報の登録を行うことで厳格な流通管理を行っています。 ナルコレプシーに適応を持つリタリン(メチルフェニデート)は別の規制にて管理されます。 |
掲載日: 2022/01/20
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります
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