- 公開日:2011.01.07
【業界を読む】 3月に薬のネット販売が規制仕分け!
明けましておめでとうございます。
ファルマスタッフは、2011年も薬剤師の就職・転職支援のプロフェッショナルとして
全力でサポートをさせていただきます!本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
テレビのニュースで最近よく見かけるグルーポン。
2万円のおせちが1万円と格安ながら、ネット上の見本とかなり違い「スカスカ」だったり、
中には異臭を放っていたものをあるとか…。
似たようなことにならないといいと思うニュースがありました。
3月に事業仕分けではなく、“規制仕分け”が行われるようです。
その中で、薬のネット販売が対象になると想定されています。
世間では「利便性か?」「安全性か?」で議論がなされてますが、
利便性は利益を向き、安全性は患者を向いているので、
この議論は基本咬み合わないのです。
ネット販売がOKならドラッグストアに薬剤師が不要、
という議論も出てくるでしょう。
これは極論となりますが、居酒屋にPCやタブレット端末を置いて、購入ボタンをクリックすると注文が入り
居酒屋の倉庫から胃薬を出して酔客に販売したりすることも可能になります。
また、利益第一とし偽薬を販売する業者が現れる可能性もあります。
パッケージが合っていれば、中身が偽薬で毒になるものでも飲む人には分かりません。
海外には薬の偽物が横行しています。
ネット販売の規制解禁は止むなしとも考えられますが、
「ネット販売」と「リアル店舗」の規制の差がありすぎる
ということが、問題だと想います。
リアル店舗では薬剤師の配置基準がありますが、ネット販売は薬剤師の配置基準がありません。
ネット販売をするのであれば、ある程度の規制をかけてSSLのような証明書を
発行するくらいでないと、
グルーポンのおせちのような事件が起こるのではないかと思います。
おせちとは違い、薬の場合は“死”の危険性もあるのですから、
慎重な対応をしてほしいものです。
そうかと言って、規制が掛かっている現状でも、下記のような被害報告があります。
参考:厚労省に寄せられたOTCによる被害報告書
平成19年4月1日〜平成20年3月31日報告受付分
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb11GS20.nsf/0/46732f4c6025787c4925749600198089/$FILE/20080730_7shiryou3-3.pdf
これがネット販売によって増えるのか減るのかということを、
とことん議論を尽くして欲しいものです。
ファルマラボ編集部
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