ラピフォートワイプ
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何のお薬?処方目的は? |
A |
一般名はグリコピロニウムトシル酸塩水和物で、適応症は「原発性腋窩多汗症」。本剤は、汗腺のムスカリンM3受容体へのアセチルコリンの結合を阻害することで、発汗を抑制すると考えられています。 |
Q |
【原発性腋窩多汗症とは?】 |
A |
原発性腋窩多汗症とは、原発性局所多汗症の一種です。原発性局所多汗症とは、頭部・顔面、手掌、足底、腋窩に、温熱や精神的な負荷の有無に関わらず、日常生活に支障をきたす程の大量の発汗を生じる疾患です。国内の原発性局所多汗症の有病率は12.76%で、年齢別有病率は25~29歳が最も高いと言われています。原発性局所多汗症のうち、腋窩に過剰な発汗を起こすものを「原発性腋窩多汗症」と言います。「原発性局所多汗症診療ガイドライン2023年改訂版」では、本剤をはじめとする抗コリン外用薬は、従来から用いられていた塩化アルミニウム外用薬(保険適用外)とともに第一選択薬に位置付けられています。 |
Q |
【用法・用量は?】 |
A |
薬液の塗布前に脇をタオルで拭く等、脇を清潔で乾いた状態にし、1日1回、1包に封入されている不織布1枚を用いて薬液を両腋窩に塗布します。1日のうちいつ塗布するかの規定はありませんが、国内臨床試験では治療期間を通じて原則、同じタイミング(夜就寝前)に塗布し、塗布後少なくとも4時間は腋窩を洗わないこと、とされていました。 |
Q |
【主な副作用は?】 |
A |
本剤は抗コリン作用を有する薬剤であるため、散瞳、羞明(各4.2%)等の眼障害や、口渇(3.8%)、排尿困難(3.5%)が起こることがあります。本剤開封時は薬液の飛散に注意し眼から離して開封することと、本剤を扱った後はその手で眼に触れず、直ちに手をよく洗うこと、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に指導します。 |
Q |
服薬指導実践編~チャレンジしてみよう! |
皮膚科を受診しているAさま(27歳 女性)が以下の処方箋をお持ちになりました。 【Rp1】ラピフォートワイプ2.5% 14包 ※初処方 Aさまは、脇汗が気になり今回初めて皮膚科を受診しました。日ごろ車を運転することはありません。Aさまから、「薬を使用する上で注意点はありますか?1日1回とは、いつ使用すればよいのでしょうか。医師から特に説明はありませんでした。」と質問がありました。あなたならどう答えますか? |
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A |
【回答例】
ラピフォートワイプは、脇の発汗を抑える作用のある薬です。1日1回、1包に入っているワイプ1枚を用いて薬を両脇に塗布します。1日のうちいつ塗布するか医師から特別な指示がないようでしたら、夜寝る前に使うとよいでしょう。 入浴後に塗る場合は脇をタオルで拭き、清潔で乾いた状態にしてから薬を塗布するようにしてください。また、薬を塗布した後少なくとも4時間は脇を洗わないようにしましょう。 薬を使用することで、光をまぶしく感じたり、目のかすみや口の渇き等を感じる場合があります。薬液が目に入るのを防ぐため、袋を開封する時は薬液が飛ばないように十分注意し、眼から離して開封するようにしてください。 また、薬を脇に塗布した後はすぐに手をよく洗い、薬液が目に入ることのないよう注意します。薬を使用し何か気になることがあれば、医師・薬剤師までご相談ください。 |
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