- 公開日:2010.11.28
【業界を読む】 "処方薬にポイント付与"をどう理解する!?(1)
薬剤師の皆さんこんにちは。
最近、保険調剤へのポイント付与についての話題が沸騰していますね。
処方薬の患者負担分の値引きは健康保険法で禁じられており、
ポイント付与も違法との見方が業界内でも主流でした。
しかし、今秋に厚生労働省が
「調剤の支払に対してポイントを付与することは制限されない」との見解を示したことで、
調剤窓口以外の店頭でポイント付与をしてきたドラッグストア各社が
調剤部門にも対象を広げはじめています。
日本薬剤師会や日本保険薬局協会は、
「実質的な値引きである」「保険薬局の本来業務を考えれば不適切なサービス行為」
などの見解と共に強い反発の姿勢を示しています。
また、ポイントによる過剰な商業サービスによって患者を奪われかねない
個人や小規模の調剤薬局では死活問題となっています。
しかしながら、現時点ではこのポイント問題を規制することは、困難な状況のようです。
医療費の支払いにはクレジットカード利用が認められていますが、
厚生労働省は
「調剤の患者負担分をクレジットカードで支払う場合にカードのポイントが付くことを例示して、
クレジットカードによる支払いが規制されていない現状、ポイント付与を規制することは難しい」
との見解を示しているようです。
また、そもそもポイントサービスには、物販店舗で実施される
”ポイント2倍キャンペーン”などの付与についても制限するものはないとのことです。
つまり、調剤事業そのものが、物販事業と同じ販売促進の仕組みの中で
コントロール可能だとあらためて確認されたということでもあり、薬剤師の皆さんにとっても
考えさせられることだと思います。
保険調剤が医療保険を使った公定価格(薬価)の公共サービスである、
ということが抜け落ちている商業的な考え方には強い違和感を感じる方も多いのではないでしょうか。
続いて、患者である利用者の意見はどうなのでしょう。次のメッセージでご紹介します。
ファルマラボ編集部
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