- 公開日：2025.03.26
第110回薬剤師国家試験（2025年）合格発表！ボーダーや合格率、難易度を解説
2025年3月25日、厚生労働省より「第110回薬剤師国家試験」の結果が発表されました。
合格されたみなさん、おめでとうございます。
今回は「第110回薬剤師国家試験」について、合格点（ボーダー）や合格率、難易度などを詳しく解説します。
受験者数と合格者数・合格率
第110回薬剤師国家試験の受験者数と合格者数・合格率
第110回薬剤師国家試験の結果は次の通りです。
第110回薬剤師国家試験の結果
受験者数 13,310人
合格者数 9,164人 合格率 68.85％
近年の合格者・合格率推移
| 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
|---|---|---|---|
| 第106回 | 14,031人 | 9,634人 | 68.66％ |
| 第107回 | 14,124人 | 9,607人 | 68.02％ |
| 第108回 | 13,915人 | 9,602人 | 69.00％ |
| 第109回 | 13,585人 | 9,296人 | 68.43％ |
| 第110回 | 13,310人 | 9,164人 | 68.85％ |
今回の第110回薬剤師国家試験の合格率は68.85％であり、前回から0.42％上昇しました。今回も含めて過去5年間の合格率は70％を切っています。
合格基準と合格点（ボーダー）の推移
第110回薬剤師国家試験の合格基準は次の通りです。
第110回薬剤師国家試験の合格基準
以下のすべての基準を満たした方が合格となりました。
近年の合格点（ボーダー）の推移（345点換算）
合格点（ボーダー）は、相対基準により設定されており毎年変動します。過去5年間は210点から235点の間で推移しています。第110回薬剤師国家試験の合格点は213点と前回より3点高くなり、第106回と同程度の難易度であったと考えられます。
設置主体別合格率
第110回薬剤師国家試験の設置主体別の結果は次の通りです。
第110回薬剤師国家試験 設置主体別の結果
国立大学受験者数 683人
合格者数 572人 合格率 83.75％
公立大学受験者数 438人
合格者数 363人 合格率 82.88％
私立大学受験者数 12,188人
合格者数 8,229人 合格率 67.52％
国立、公立大学の合格率は毎年安定しています。私立大学の合格率は、大学別にみると25.98％から90.41％まで幅があり、大学によって国試に対しての考え方や取り組み方が異なっていることが推測されます。
【合格率上位大学】
| 順位 | 大学名 | 合格率 |
|---|---|---|
| 1位 | 千葉大学 | 96.49％ |
| 2位 | 金沢大学 | 93.33％ |
| 3位 | 東北大学 | 92.59％ |
| 4位 | 山陽小野田市立山口東京理科大学 | 92.25％ |
| 5位 | 長崎大学 | 91.67％ |
| 6位 | 北里大学 | 90.41％ |
| 7位 | 名城大学 | 89.80％ |
| 8位 | 近畿大学 | 88.34％ |
| 9位 | 昭和大学 | 88.24％ |
| 10位 | 広島大学 | 87.76％ |
合格率の上位は、千葉大学（96.49％）、金沢大学（93.33％）、東北大学（92.59％）でした。
難易度・出題傾向について
難易度について、必須問題と実践問題は例年と同等、理論問題は難化傾向であったといわれています。標準的な知識で解ける問題が多く、過去問をしっかり解いて理解しておくことが重要といえます。
帯状疱疹ワクチンの定期接種化などの時事的な内容を意識したと思われる問題も出題されています。時事的な話題の情報収集を習慣化しておくことも大切でしょう。
また、検査値や副作用など、実務で必要な知識に加え、個別最適化医療、多職種連携など、今後の社会で薬剤師が活躍するために重要となる知識も多く問われました。臨床現場で働くことを意識し、必要な知識を身につけていくことが、国試対策としても重要といえるでしょう。
まとめ
今回は第110回薬剤師国家試験の結果について解説しました。
合格されたみなさん、おめでとうございます。合格通知が届いたら、忘れずに薬剤師免許の申請を行い、薬剤師として働く準備を進めましょう。国試合格を目指して勉強してきたことを活かして、薬剤師として多くの方の健康を支えていくみなさんを応援しています。
ファルマスタッフでは、新卒・第二新卒生を歓迎する求人情報の掲載や、無料相談会の開催など、就職支援を行っております。就職に関する疑問、お悩みなどがありましたらお気軽にご相談ください。
これから国試合格を目指して勉強をはじめるみなさん、第110回薬剤師国家試験の出題傾向を踏まえて勉強を進めていきましょう。
ファルマスタッフ薬学生は、薬剤師に向かって頑張るみなさんを応援しています。
