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  • 公開日:2024.12.24

薬剤師がスキルアップしやすい職場とは?【転職コンサルタントと考える!】vol.3

薬剤師がスキルアップしやすい職場とは?【転職コンサルタントと考える!】vol.3

薬剤師としてスキルアップしたい気持ちはあるけれど、「今の職場ではスキルアップが難しい」「勉強の時間がなかなか取れない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか?

今回は、転職コンサルタントと一緒に、薬剤師のスキルアップを諦めずに実現できる職場について考えていきます。

薬剤師がスキルアップしやすい職場とは?

薬剤師アイコン画像薬剤師
スキル不足を感じているのですが、これ以上のスキルアップは難しい気がしています...。
コンサルタント Aさん

現在の環境でのスキルアップに限界を感じている場合、異動や転職などにより、職場を変えることでスキルアップしやすくなることがあります。

スキルアップの方向性別に、おすすめの職場を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

資格を取得したい場合

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認定薬剤師や専門薬剤師の資格を取りたいのですが、目の前の仕事に精一杯でいまだに取れていません。
コンサルタント Rさん

毎日仕事をしながら資格取得を目指すのは大変ですよね。以下のような職場であれば、資格を取りやすいかもしれません。

資格取得支援制度がある

資格取得支援制度がある会社では、単位取得のための講習会・学会の参加費や、試験の受験費用を負担してくれたり、資格取得手当が支給されたりする場合があります。

資格取得のための知識をe-ラーニング教材で学べるなど、勉強のサポートも行っている会社も少なくありません。

特に、大手の調剤薬局や大学病院では、資格取得支援制度が充実している傾向にあります。

症例を集めやすい

資格の取得に症例の提出が必要な場合があります。症例が集めづらい環境だと、資格の取得が難しくなるため、症例の集めやすさも重要です。

大学病院や総合病院の門前薬局の場合、様々な科目の症例が集めやすい傾向にあります。また、複数店舗を展開する調剤薬局の場合、必要な症例を集めやすい店舗への異動が可能です。調剤薬局の中には、病院研修に参加して症例を集めることができる職場もあります。

有資格者がいる

有資格者が多くいる職場の場合、症例の論述対策などのアドバイスを直接聞けたり、有資格者の提出症例や試験対策資料を見ることができたりします。有資格者が近くにいることで、モチベーションも向上しやすいかもしれません。

コンサルタント Rさん

取得したい資格を伝えていただければ、有資格者がいる職場を提案させていただきます。

在宅業務のスキルアップがしたい場合

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在宅業務のスキルを身につけたいのですが、今の職場では在宅業務は行っておらず、経験が積めていません。
コンサルタント Aさん

在宅専門薬局、全店舗で在宅業務を実施している調剤薬局、在宅業務の件数が多い職場など、在宅業務を確実に経験できる職場への異動や転職を考えてみるのがおすすめです。

以下の特徴がある職場では、さらに在宅業務のスキルアップがしやすいでしょう。

在宅医療に力を入れている

在宅医療に力を入れている調剤薬局では、在宅業務を多く経験できるほか、マニュアルの用意や在宅業務をテーマとした勉強会の開催など、在宅業務のスキルアップがしやすい環境にあります。

居宅在宅や施設在宅、小児や終末期など、注力する患者さまの層は、職場によって異なりますので、希望の経験が積めるか事前に確認するとよいでしょう。

在宅業務に関するシステムや機材が整っている

在宅業務に関するシステムを導入していると、書類の作成や患者さまの情報の管理などが効率的に行えるため、患者さまと関わる時間を取りやすくなります。また、無菌調剤室がある調剤薬局では、より幅広い薬剤の経験を積むことができます。

コンサルタント Aさん

調剤や配達のみを行っている職場もありますが、さらなるスキルアップを目指す場合、往診同行を行っている職場がおすすめです。

医師の往診に同行することで、処方意図を直接聞くことができ、適切な薬剤選択のための知識が身につきやすくなります。

他の薬剤師と差をつけるスキルを身につけたい場合

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将来生き残るために、他の薬剤師と差をつけられるスキルを身につけたいです。
コンサルタント Sさん

以下の職場で、幅広い経験を積んだり、専門性を高めたりするのはどうでしょうか。

ラウンダー薬剤師や掛け持ちでの勤務ができる

ラウンダー薬剤師は、急な欠勤や新規店舗のオープン、繁忙期の人手不足などをカバーするために複数店舗をまわる薬剤師です。一般的な調剤薬局や病院では処方内容が固定される場合が多いですが、ラウンダー薬剤師として働いていると、複数の店舗で様々な処方を経験することができます。

また、複数の店舗を掛け持ちして働くことができる会社もあります。

これらの働き方により、幅広い処方に対応できるスキルを身につけられます。

漢方に特化している

セルフメディケーションの推進などに伴い、漢方薬の需要が高まっています。漢方に特化している薬局で処方やカウンセリングなどの経験を積むことで、漢方に詳しい薬剤師を目指せ、他の薬剤師と差をつけることができるでしょう。

勉強時間をもっと取りたい場合

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仕事が忙しく、 勉強の時間が取れません...。
コンサルタント Rさん

以下のように就業中に勉強できる機会がある職場や、帰宅後の勉強時間が取りやすい働き方ができる職場を検討してみるのはどうでしょうか。

勉強会の機会が多い

勉強会の機会が多い職場では、就業中に様々な知識を得ることができます。例えば、大学病院の門前薬局では、応需元の病院との合同勉強会の機会があり、代表者が薬剤師会に関わっている会社では、薬剤師会主催の勉強会への参加を後押ししてくれる傾向にあります。

ワークライフバランスが整っている

残業がなく定時で帰れる職場や、シフトの融通が利く職場、夜勤のない病院などでは、帰宅後の勉強時間が取りやすくなります。求人数は多くありませんが、正社員でありながら短時間勤務ができる「短時間正社員」として働ける病院では、臨床現場で働きながら、自主学習や副業などもしやすいです。

転職でスキルアップするには?

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転職でスキルアップするためにやるべきことはありますか?
コンサルタント Aさん

今までの経験を振り返って以下の情報を整理することで、スキルアップが叶う職場を見つけやすくなります。

転職でスキルアップするために整理する情報

  • 現在、身についているスキルは何か
  • 今後どのようなスキルを身につけたいか、伸ばしていきたいか
  • やりたいこと(やりがいを感じた経験)は何か
  • いつまでに何をするか目標はあるか
  • 今の職場でスキルアップができない理由は何か、その解決策は何が考えられるか
薬剤師アイコン画像薬剤師
これらを整理して、目指したい方向に合う職場を見つければいいのですね。
コンサルタント Sさん

スキルアップを叶えるために重要な、「社員のスキルアップへの取り組みの実情」や「福利厚生の利用実績」などは、求人からの把握は難しいと思います。

転職コンサルタントに相談いただければ、そういった情報もできる限りお伝えさせていただきます。

薬剤師アイコン画像薬剤師
確かに実際の職場の様子は転職前にはわかりづらいので、教えてもらえるのはありがたいです。
コンサルタント Rさん

希望するスキルアップが転職によって叶えられるのか不安な場合は、相談いただけると「過去に同様の希望を持った人がどのような転職をして叶えたか」などの情報をお伝えさせていただきます。

転職するか決めきれていない場合にも、気軽にご相談ください。

    監修者:町田 あやか

2012年よりメディカルリソースに勤務。

薬剤師や登録販売者の転職サポートに従事。現在は転職に限らず、ファルマラボ編集部にも所属し、学びという切り口で『薬剤師の方が前向きに働く』為の無料サービスの企画・運営を担当。

2016年にキャリアコンサルタント(国家資格)、2018年に登録販売者を取得。

薬剤師業界の発展と薬剤師の方一人ひとりのエンプロイアビリティの向上に役立つような情報発信を目指しています。

記事掲載日: 2024/12/24

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