- 公開日:2020.07.27
【ママ薬剤師必見!】ライフスタイル優先派におすすめの働き方
「出産後も今までと変わらず薬剤師として活躍したい」と思っていても、出産後のライフスタイルが大きく変化し、時間の制限などによって思い通りにいかないことも増えてきます。気持ちは前向きでも、無理のある働き方を選んでしまうと家庭と仕事のバランスが崩れてしまい、ミスが増えたり体調を崩したり、育児ストレスを抱えてしまうこともあるでしょう。
そうした負のループに陥らないためには、ライフスタイルを見つめ直して、自分らしく生活できる働き方を探す必要があります。この記事では、出産という大きなライフステージの変化のなか、家庭と仕事を両立させたい方に向けて、おすすめの働き方をご紹介します。
どう選ぶ?ママ薬剤師の働き方
出産後のライフスタイルは時間管理が難しく、今までのような働き方を続けるのは、なかなか難しいもの。では、職場復帰やブランク後の転職を考えるママ薬剤師は、どのような働き方を選べばよいのでしょうか?まずは、自分のライフスタイルにあった働き方とは何かを考えてみましょう。
あなたはどっち?産後の働き方を選ぼう
◆「産後も意欲的に仕事を続けたい!」
「今まで正社員としてフルタイムで働いてきてそれなりの裁量も与えられていた」「管理薬剤師を任されていた」など、もう一度責任あるポジションで活躍したい気持ちはありますか?産後も同様にバリバリ働きたいと思うか、仕事があなたのライフワークのなかでどれくらい重要かを考えてみましょう。育児だけでなく自分らしさを追求するために、仕事の要素が不可欠という女性も増えています。この場合は、正社員などで育休制度が整っている職場での復帰がもっともスムーズでしょう。
◆「育児中はできるだけ家庭を優先したい!」
「育児を中心に無理せず自分の家庭を築いていきたい」と考えているなら、仕事の負荷を産前より減らすことを検討しましょう。必ずしも仕事と家庭の両方を限界まで頑張ることが両立ではありません。バランスよく無理のない範囲で自分が生活できるかどうかが大切です。この場合は、業務負荷を減らしながらも経験を積むことができるパートや派遣で働く方法がおすすめです。薬剤師は自分のライフステージによってさまざまな雇用形態を選べることもメリットなので、ぜひその特権を最大限に活用しましょう。
ママ薬剤師の働き方の種類
子育てと家庭を両立してママ薬剤師が働けるかどうかは、雇用形態の選び方が重要になります。残業の有無や急な欠勤などの場合に融通が利くかどうかも働く場所を選ぶ際の大事なポイント。また、パートなら扶養控除も気になるところです。ここではママ薬剤師におすすめの働き方とメリット・デメリットをご紹介します。
正社員として働く
安定して働きたい方に、最も人気が高い雇用形態です。短時間勤務制度などを利用しながら、正社員として働いている方は数多くいます。ただし、育児休暇や補助などのサポート制度が整っているかどうか、取得しやすいかどうかは職場によって差があるため、事前に確認しておく必要があるでしょう。また、正社員として働き続けるのであれば、家族の理解と協力は必要不可欠。育児や家事をパートナーが協力してくれるかどうかや、分担などを事前によく話しあっておくことが大切です。
<メリット>
<デメリット>
パートで働く
短い時間で働けるうえ、直接雇用で安定しているので、育児と仕事を両立させたいママ薬剤師に人気のある働き方です。正社員ほど長い時間ではありませんが、短時間で安定した働き方をしたい方におすすめです。午前半日など短時間で働きたい場合には、パートが最も融通が利く雇用形態といえるでしょう。
また、パートの場合は扶養控除の範囲内で働くかどうかが、勤務時間を決めるうえで大事なポイントになります。所得税などが控除される「税制上の扶養」と年金や公的医療保険などが控除される「社会保険上の扶養」の両方を考えて収入を抑えることが必要です。一定の年収に収まれば所得税や住民税、健康保険の支払いが免除されます。「103万円の壁」といわれるように、限度年収が設定されているのでうっかり働き損にならないよう確認しておきましょう。
<メリット>
<デメリット>
派遣で働く
正社員やパートは会社が直接雇用していますが、派遣薬剤師は派遣会社に雇われることになります。一般的に派遣は不安定なイメージがありますが、薬剤師の場合、派遣雇用はおおむね安定しているため仕事がなくなることはありません。スポット派遣(単発)や定期派遣などの派遣形態も選べます。
ただし、派遣の場合は基本的にフルタイムのことが多いため、短時間での勤務を希望する場合にはあまり向きません。育児が少し落ち着いてきてから、収入を上げたいといった考えの方には適した雇用形態だといえるでしょう。
<メリット>
<デメリット>
企業への転職
患者さまを相手にする薬剤師ではなく、業種を変え「薬剤師」という国家資格を活かして企業で働く選択肢もあります。薬剤師のような接客業で立ち仕事は身体的に負担が大きいため、座って働ける仕事の方が働きやすいと感じる人も多いでしょう。
ただし、製薬会社や卸のDIなど選択肢はありますが、案件はそれほど豊富ではありません。妊娠中や産後に就職先を探すことは難しいため、長期的な計画として転職活動を進めておくのがおすすめです。
<メリット>
<デメリット>
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▼参考記事はコチラ>ママ薬剤師が無理なく働ける求人の種類
▼関連記事はコチラ>「パート薬剤師」は扶養内におさまるとお得!?"働き損"を防ぐために知っておきたいこと
ママ薬剤師が転職・復職するときに確認すべきポイント
いざ復帰してから家庭との両立に悩むことがないよう、復職・転職の前には、しっかりと情報収集をしておくことが必要です。ここでは、ママとしてのライフスタイルを優先したい薬剤師が、働きはじめる前に確認しておくべきポイントを解説します。
子育てに理解がある環境が整っているか
子育てに理解があるかどうかは正社員、パートなどの雇用形態だけではなく、むしろ会社や職場の同僚の考え方に左右されます。とくに、前例がない職場の場合は、対応が定まっていないためにママ薬剤師側の要望が通らないこともあります。
実際に子育て中の方や、子育て経験のある薬剤師が働いている職場の場合は、理解が得られやすいので安心です。逆に若い薬剤師が多く、子育て未経験の薬剤師が中心の職場では、現場の理解が十分に得られないことも。具体的に、子どもの発熱や病気で急な欠勤が必要になったときに他店からのヘルプを頼めるか、早退や遅刻が許されるかなどをしっかり確認しておきましょう。
時短制度や子育てサポート制度(福利厚生)などの充実
時短勤務や子育てサポートの利用を検討している方は、あらかじめ利用条件を確認しておきましょう。何時から何時までの時短勤務が可能なのか、子供が満何歳に達するまで認められるのかなど、企業によって制度は異なります。制度があっても利用実績がなく、まったく運用されていないケースもあるので、前例があるかを確認しておきましょう。
希望の勤務条件を満たせるか
「保育所が18時までなので17時までには帰りたい」「育児が終わるまでは週3日勤務に抑えたい」など、細かい勤務条件を確認しておきましょう。「時短で大丈夫」という口約束程度では曖昧すぎて、後々揉めごとの原因になりかねません。自分が希望していてもスタッフの人員配置や仕事量によっては難しいこともあります。十分な情報収集を行いましょう。
勤務先の薬剤師の人数と処方箋枚数
職場スタッフの配置状況や処方箋枚数を確認することも必要です。たとえば薬剤師が2人だけの職場であれば、育休や産休を取りにくいのは明確です。育休取得や働き方の切り替えがスムーズにできるよう、正社員の人数が多く揃う職場だと安心でしょう。
また、人数に対して処方箋枚数が多い薬局の場合、1人抜けることが現場の大きな負担になります。なるべく業務量に余裕のある職場を選んでおくと気持ち的にも安心できるはずです。
まとめ
仕事復帰となると、何かと不安や緊張はつきもの。いまの職場への復帰を不安に思っている方や、復帰したらもう少しゆとりのある生活をしたいと考えている方は、自分に合った働き方を考えてみましょう。
薬剤師の職場では、実際に多くの方が産後に仕事復帰し、仕事と家庭の両立に成功されています。無理のない範囲で両立を考えているママ薬剤師さんも、復帰したい気持ちがあるなら、これを機会にぜひ検討してみてくださいね。
ファルマラボ編集部
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