服薬指導に活かす医薬品情報

アテレック錠

Q

何のお薬?

A

適応症は「高血圧症」です。本態性高血圧症は生活習慣の見直しが大切。減塩等の食事療法、運動療法、肥満があれば体重を落とすだけでも血圧が下がりやすくなります。

Q

作用機序は?

A

血管平滑筋細胞膜に存在するL型電位依存性Caチャネルのジヒドロピリジン結合部位に結合し、同チャネルからのCa2+流入を抑制することにより、血管平滑筋を弛緩、拡張させ、降圧作用を発現します。また、交感神経の細胞膜に存在するN型チャネルからのCa2+流入を抑制します。


その結果、交感神経終末からのノルアドレナリンの放出を抑制することにより、交感神経活動の亢進による降圧時の心拍数増加やストレス負荷時の昇圧等を抑制します。

                

Q

用法・用量は?

A

通常、成人にはシルニジピンとして1日1回5~10mgを朝食後経口投与します。(年齢、症状により適宜増減)。効果不十分の場合は、1日1回20mgまで増量することができます。重症高血圧症の場合は1日1回10~20mgを投与します。

           

Q

注意すべき副作用は?

A

主な副作用は、頭痛、めまい、立ちくらみ、肩こり、顔面潮紅、動悸等です。徐々に慣れてくることが多いですが、ひどいときは受診する必要があります。長く服用を継続していると、足の甲の浮腫み、歯肉の腫れが起こることがあります。歯肉の腫れは、歯肉をよくブラッシングし口内を清潔に保つことで、ある程度予防が可能です。

Q

注意すべき相互作用は?

A

CYP3A4及び一部CYP2C19で代謝されます。CYP3A4を誘導する薬剤(リファンピシン)や阻害する薬剤(アゾール系抗真菌剤)の併用には注意が必要です。また、グレープフルーツジュースに含まれる成分がCYP3A4を抑制し、血圧降下作用を強める恐れがあるため服用中の摂取には注意が必要です。

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派遣薬剤師のススメP
掲載日: 2019/09/12
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります