服薬指導に活かす医薬品情報

イスコチン錠

Q

何のお薬?用法・用量は?

A

適応菌種は本剤に感性の結核菌、適応症は「肺結核及びその他の結核症」です。1日量200~500mg(4~10mg/kg)を1~3回に分けて、毎日または週2日経口投与します。必要な場合には、成人は1日量1gまで、13歳未満は20mg/kgまで増量することができます(適宜増減)。


肺結核の治療では原則的に他の抗結核薬と併用し、第一選択薬の1つとして、リファンピシン・エタンブトールまたはストレプトマイシン(・ピラジナミド)と共に最短でも6ヶ月間継続して服用します。ただし、近年では薬剤耐性結核が増加しているため、薬剤感受性を確認し、他の薬剤を用いることもあります。

Q

注意すべき副作用は?

A

主な副作用は、AST・ALT上昇、頭痛、めまい、倦怠感、喀血・鼻出血・眼底出血等の出血傾向、食欲不振、腹痛、便秘等です。


本剤は重篤な肝障害のある患者さまに禁忌ですが、重大な副作用にも、重篤な肝障害、TENやSJS等の皮膚障害、SLE様症状、間質性肺炎、腎不全、無顆粒球症・血小板減少、痙攣、視神経炎、末梢神経炎等、多数あるので初期症状に注意しましょう。

Q

注意すべき相互作用は?

A

高率に併用されるリファンピシンとの併用注意(肝障害に注意し定期的に肝機能検査を行うこと)に加え、多数の併用注意があります。


また、ヒスチジンを多く含むマグロ等の魚(ヒスタミン中毒を起こす恐れ)や、チラミンを多く含有するチーズ等(血圧上昇・動悸が起きる恐れ)、飲食物との相互作用もあるので注意するよう伝えましょう。

Q

飲み忘れたときの対応は?

A

その日に気付いた場合はすぐに服用し、翌日気付いた場合は前日分を服用せず、従来どおり継続します。ただし、治療中断や結核菌の耐性化防止のため、翌日以降忘れずに服用を継続いただく必要があります。

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派遣薬剤師のススメP
掲載日: 2019/09/05
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります