服薬指導に活かす医薬品情報

デノタスチュアブル配合錠

Q

何のお薬?

A

適応症は「RANKL阻害剤(デノスマブ等)投与に伴う低カルシウム血症の治療及び予防」です。現在デノスマブ製剤としては多発性骨髄腫及び骨巨細胞腫治療薬「ランマーク皮下注」と骨粗鬆症及び関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制薬「プラリア皮下注」が発売されています。

Q

各成分の働きは?

A

天然型ビタミンDは肝臓と腎臓で代謝されて活性型となり、本剤の主成分であるカルシウムの小腸での吸収と腎臓での再吸収を促進します。またマグネシウムは多くの酵素反応や筋収縮、神経伝達に直接関与するとともに、カルシウム代謝に関わり、相互にバランスを保つ目的で配合されています

Q

用法・用量は?

A

通常1日1回2錠服用し、患者さまの状態や臨床検査値に応じて適宜増減します


本剤投与中は血清カルシウム値を測定し、高値の場合は本剤を一時中止し正常化後に再開し、重篤な低値の場合はカルシウムの点滴を速やかに行う必要があります。また腎機能障害の場合はビタミンD3の活性化が障害されるため、その程度により本剤ではなく活性型ビタミンD3に切り替えるなどの対応をとります。

Q

味や服用方法、食事による影響は?

A

ヨーグルト風味のチュアブルで、水なしでそのまま服用できます。噛み砕くか口中で溶かして服用します。食事による本剤への影響はありません。

Q

相互作用は?

A

本剤と結合し作用が阻害されるテトラサイクリン系抗生物質・ニューキノロン系抗菌剤・レボチロキシンナトリウム及びストロンチウム、成分が重複するビタミンD及びその誘導体、本剤により高カルシウム血症が発現した場合に作用が増強されるジゴキシン等の強心配糖体は併用注意です。また大量の牛乳との併用でMilk-alkali Syndromeが起こることがあります。酸化マグネシウムの併用は問題ありません

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派遣薬剤師のススメP
掲載日: 2020/03/05
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります